ヌワネリ、リグ、ディブリング、ジョーブ・ベリンガム イングランドから次々と出てくる恐ろしきティーンエイジャーたち
トップクラスの才能を持つ10代が続々と
現在のイングランドサッカー界からは、次々と優秀な若手選手が出てくる。すでにA代表でも活躍しているマンチェスター・ユナイテッドMFコビー・メイヌー(19)はその筆頭格とも言えるが、他にも恐ろしいポテンシャルを秘めたティーンエイジャーがいる。 今季の特大サプライズとなっている選手といえば、昇格組のサウサンプトンに所属するMFタイラー・ディブリング(18)だろう。チームはかなり苦しい戦いを強いられているが、主に2列目の右に入るディブリングだけは別格のプレイを見せている。 18歳ながらフィジカル能力も強く、プレミアリーグのDFに寄せられても強引に突破する力強さがある。懐も深く、ボールを奪われないドリブルが出来るのは魅力だ。英『GIVE ME SPORT』は「このままいけば、近い将来プレミア最高の選手の1人になる可能性がある」とまで絶賛する。しかしこの表現も大袈裟ではないはずで、ディブリングにはそれだけのポテンシャルがある。世代別イングランド代表でもプレイしており、A代表に入るのも時間の問題か。 アーセナルでは、17歳のMFイーサン・ヌワネリ、さらに徐々に出番が増えてきた18歳のDFマイルズ・ルイス・スケリーが注目だ。 最終ラインから守備的MFまでこなせるスケリーは、14日に行われたプレミアリーグ第16節・エヴァートン戦に左サイドバックとして先発。今季アーセナルでは最終ラインに負傷者が出ていることもあり、スケリーに出番が回ってきた格好だ。中盤もこなせるレフティーである点は大きな強みで、サイドバックを内側に絞らせるスタイルを好む指揮官ミケル・アルテタの要望にも応えられるタイプではないだろうか。 ヌワネリは天才肌のプレイヤーだ。すでにチームメイトで先輩のマルティン・ウーデゴーやブカヨ・サカ、クラブOBのジャック・ウィルシャーといった選手たちと重ねる声もある。 同メディアは「ヌワネリは17歳ながらアルテタからますます信頼を寄せられている。その理由は単純で、何年もトップに君臨してきたかのような脅威的なテクニックを備えているからだ。創造性があり、スピードもあって力強い。アーセナルが彼を評価するのは当然だ。このままアーセナルの主力になることが期待されており、その可能性は無限大。今後も彼の名前を耳にし続けるはずだ」と大絶賛だ。 こちらもA代表入りはそう遠くないはずで、10代のうちにA代表デビューを狙うことも不可能ではない。イングランドサッカー界として守っていきたい才能で、2列目争いはさらに熾烈なものとなるだろう。 さらに2部に目を向けると、プレミア昇格を目指すサンダーランドにて17歳のMFクリス・リグ、ジュード・ベリンガムの弟ジョーブ・ベリンガム(19)が奮闘中だ。両者とも中盤の主力で、17歳のリグはクラブ史上最年少得点記録の持ち主でもある。17歳とは思えぬ成熟ぶりと話題で、攻守両面のレベルが高い。17歳ながらサンダーランドの昇格へカギを握る存在だ。 ジョーブ・ベリンガムは偉大な兄と比較されるのは厳しいかもしれないが、弟の方もポテンシャルは抜群。昨季は2部で7ゴールを決めたが、今季は守備的MFへポジションを下げてバランスを取る役割を担うケースも増えている。すでにプレミアのクラブも関心を寄せていると言われるだけに、2部を飛び出す日は近い。サンダーランドも2部で4位と好位置につけているだけに、サンダーランドで昇格を勝ち取ってプレミアへ向かうシナリオがリグ&ジョーブにとってベストだ。 2026年のワールドカップは早いかもしれないが、EURO2028あたりではA代表に絡んでくる選手がこの中から出てくるかもしれない。イングランドサッカー界にとっては嬉しい悩みの連続で、戦力的にもこの流れでW杯&EUROのタイトルを何とか獲りたいところだ。
構成/ザ・ワールド編集部