片岡愛之助さんが人力車からファンサービス…兵庫・豊岡で「出石お城まつり」、主要行事の「槍振り」も
兵庫県豊岡市で3日、秋の恒例イベント「出石お城まつり」が開催された。参勤交代の様子を伝える「槍(やり)振り」が披露されたほか、永楽館歌舞伎に出演する片岡愛之助さんらによるお練りも5年ぶりに復活し、大勢の見物客でにぎわった。 【写真】多くの観客でひしめく出石永楽館(2017年11月)
槍振りは幕末、出石藩主の妻が初めてお国入りした際、随伴してきた江戸の中間「赤坂奴(やっこ)」から地元の若者が所作を習ったのが始まりとされる。市の無形民俗文化財で、まつりの主要行事として披露される。
この日は奴の衣装を着た保存会のメンバーらが「インサヨーイ、イーヤットマカセ……」などと独特の掛け声を響かせながら、城下町を練り歩いた。長さ約5メートルの毛槍を投げ渡す妙技も各所で披露し、沿道を沸かせた。
また、4日の公演初日を前にした永楽館歌舞伎の出演者らによるお練りも開催。座頭を務める愛之助さんら5人の役者が人力車で繰り出し、ファンらに手を振って応えていた。
愛之助さんはまつりの特設ステージから「(ここは)私にとって第2の古里といっても過言ではない」と語り、「和気あいあいと楽しみながら稽古をしている。全力で頑張るので千秋楽までよろしくお願いします」とアピールした。