40年国債利回りが16年ぶり高水準、米金利高や財政悪化懸念－2.535％
（ブルームバーグ）： 新発40年国債の利回りが16年ぶりの高水準に上昇した。日本銀行の追加利上げ観測がくすぶる中、米国債利回りが４％台前半で高止まりしていることを受けた。石破茂首相が今年度の補正予算規模を13兆円超にするとの考えを示し、財政悪化懸念が根強いことも売りにつながった。
23日の債券市場で新発40年物国債の利回りは2.535％を付け、2008年８月以来の高水準となった。40年債は現存する国内利付国債の最長年限で、価格変動リスクが最も大きい。政府が積極財政に踏み切れば、財政規律の緩みを懸念した売りが40年債中心に出やすくなる。
27日投開票の総選挙は、勝敗ラインとされる与党の過半数維持が焦点で、自民党の苦戦を伝える報道が相次いでいる。政府が支持率回復を図るために、目先の景気浮揚を狙った拡張的な財政政策を実施するとの見方がある。
超長期債は生命保険会社による新資本規制対応のための買いが一巡し、需給が悪化している。このため、財務省による来年度の国債発行計画で40年債の減額圧力が高まる可能性がある。24年度は20年債の発行額が入札１回当たり2000億円減った一方、30年債や40年債は据え置かれた。
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Hidenori Yamanaka
