家族が新型コロナに感染! さて「洗濯物」はどうする? 専門家が解説
以前のパンデミック期から比べると、新型コロナウイルス感染症も少しずつ落ち着きを見せている。 しかし、もし今家族の誰かがコロナに感染したら、洗濯はどうしたらいいのだろう? 【写真】絶対に従ってはいけない、根拠のない健康アドバイス35 衣服を含め表面に付着したコロナウイルスがどのくらいの時間生存するのかについては、パンデミック初期から広く議論されてきた。 2020年4月、学術誌『The New England Journal of Medicine』に掲載された研究では、プラスチック、スチール、ガラスなどの表面では72時間、段ボールでは24時間生存することがわかっている。 衣服の上での生存時間については研究されなかったが、CDCの新たなガイダンスでは、安全対策についての見解を示している。 新型コロナウイルス感染を含め、家族に病人が出た場合、家の中をどう清潔に殺菌すればいいかについての全般的なガイダンスの一部として推奨しているものだ。 以下、知っておくべきことをまとめてみた。
洗濯から感染する可能性はどのくらいある?
CDCから新たに出されたデータによると、衣服の表面に付着した新型コロナウイルスにから感染する一般的なリスクは1万分の1。 言い換えれば、表面を触れた手で口や鼻、目などを触ったことで感染する可能性は0.01%ということだ。 可能性が低いとは言え、その表面に付着していたウイルスの量や、表面にウイルスが付着してから手で触れるまでの時間など、状況次第でリスクは高まる場合もあるとCDCは注意している。 では、洗濯物から感染するリスクはどのくらいあるのだろう? 「リスクは極めて低いでしょう」と感染病医でノースウエスト・オハイオ医科大学のリチャード・ワトキンス医師。
感染しないように洗濯するベストな方法は?
さらにCDCは、家族で感染した人の汚れた衣類を扱う際の注意とともに、ベストな洗濯法を紹介している。 CDCが推奨する洗い方は次の通りだ。 ・洗濯機の水温を最高温度に設定して洗い、完全に乾かす。 ・汚れた衣類を触った後は手を洗う。 ・感染者の洗濯物を扱う場合は、手袋とマスクをつける。 ・常日頃から洗濯カゴやランドリーバスケットを石鹸水か洗剤で洗うようにする。感染者が出た場合は、殺菌剤を使って清潔にする。 ・感染者と健康な人の衣類を一緒に洗っても安全だとCDCは言っている。 ラトガーズ・ニュージャージー州立大学で微生物学、生物化学、分子遺伝子学を専門としている教授のエマニュエル・ゴールドマン博士は、ランドリーバスケットを消毒するのは、念には念を入れるためだとアドバイスする。 「ウイルスは何もしなくてもすぐ死んでしまいます」。しかし新型コロナウイルス感染者の衣類を入れた直後にそのカゴを使う場合は、念のために殺菌するとより安心だからだと語る。