菜々緒「一緒に目指したいモノがある人と一緒にいたい」36歳を前に思うこと
クールビューティとして唯一無二のオーラを放つ菜々緒。海外の雑誌『VOGUE HONGKONG』では「最理想身材女星」として取り上げられるなど、もはや世界が認める存在となった。近年では俳優としても大躍進を遂げる菜々緒の“THE CHANGE”に迫るーー。【第2回/全2回】 ■【画像】菜々緒「一緒に目指したいモノがある人と一緒にいたい」36歳を前に魅せた大人の着こなし パーフェクトにも見える菜々緒さんだが、スランプに陥ったことがあったそうだ。 「今回のドラマのオファーをいただいた頃でしたが、心身共に疲れた時がありました。私自身、性格的に完璧主義だったり、結構自分に厳しいところがあるんです。そういったところも弊害として出ちゃったんでしょうね。その時は家にあるモノをたくさん断捨離しました（笑）」 菜々緒さんらしいというか、随分と英断を下したものだ。そんな菜々緒さんに人生に影響を与えたモノはあるかと尋ねると、 「30歳になる頃に、一人でスリランカに行ったんです。ある立ち寄った施設にたくさんの本があって、その中に日本語の本が並んでいるコーナーがあったんです。そこで『あした死ぬかもよ?』という本が引っかかって、“私、明日死ぬとしたら、どうなるかな”って気になって手に取りました。 本の内容は、“明日死ぬとしたら、どうするか”、“普通に人生をどう生きるか”、“毎日をどう生きるか”といったことのヒントになるようなことが書かれていたんですけど、私にとってはとても為になったんです。モノの見方だったり思考だったりとかをやっぱり改めないといけないなってすごく思いましたし、物質的なモノには興味が無くなったりとか要らないなってことにすごく気付かされたりもしましたね。世の中にはお金で買えないモノの方が価値があるんだってことに気付いたので、そこからは経験を買う様な行動にシフトするようになりました」
“頑張るんじゃなくて楽しむ”
──経験を買うとはどういったことでしょうか? 「思い出だったり、自分が何か体験することに時間を割くようになったんです。もっと旅に行くようにしたりとかですね」 プライベートではこの10月に36歳の誕生日を迎える。 「20代はわりとがむしゃらに作品を掛け持ちしたりもしていたんですけど、体力的にもきつくなってしまって……。そういったところを考えると、30代になってからはやっぱり自分のやりたいことや興味のあることにもっと時間を割きたいと思うようになってきました。仕事でもプライベートでも一緒に目指したいモノがある人と一緒にいたいと思ったり、無駄な時間はあまり過ごしたくないと思う様になってきたんです。先ほどお話した”断捨離“もまさにそんな流れから出てきたんです」 別のインタビューで「あまり頑張りすぎないことが大事」と話されていたがそれはいま話した「20代まではがむしゃらにやってきた」ということと関係があるのだろうか。 「もちろん、やりたいことは一生懸命やるということが頑張っているということだと思っています。自分と向き合ってやる時はやるし、休む時は休む……自分を大切にする時は自分をちゃんと労わってあげるということが“頑張るんじゃなくて楽しむ”ということにも繋がるんじゃないかとも思います。つまりは、メリハリをつけるということなんだと思います。でも、30代後半になって自分のやりたいことが出来れば、あまり多くは望まないかな」 今回のインタビューを通して、その発言だけではなく、菜々緒さんの持つ存在感そのものに自信が感じられる。 「仕事に対してもプライベートに対しても準備をすることが私の中ではすごく大事になっています。そこが自信に繋がるのかな」 俳優としても、モデルとしても、唯一無二の存在感を放つ菜々緒さん。この先もどのように輝き続けていくのか、進化を遂げていくのか。これからも見守り続けていきたい。 菜々緒（ななお） 1988年10月28日、埼玉県生まれ。O型。2012年にドラマ『主に泣いてます』（フジテレビ系）で俳優業を始める。以降、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』、『BG～身辺警護人～』（テレビ朝日系）、『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』（日本テレビ系）、『忍者に結婚は難しい』（フジテレビ系）等のドラマをはじめ、映画『七人の秘書 THE MOVIE』、『劇場版TOKYO MER～走る緊急救命室～』、『怪物の木こり』などに出演。今年8月に「NANAO OFFICIAL FANCLUB」を開設。 鈴木一俊
鈴木一俊
