【MotoGP】2024年のアプリリアは「予想以上にレベルが高い」! 昨年2勝エスパルガロ、マシンの進化を確信……残る課題はエンジン面
アプリリアは2024年シーズン開幕前のテストで斬新な空力コンセプトを披露したことで注目を集めたが、新型マシンのパフォーマンスは予想以上に高いレベルになっているとアレイシ・エスパルガロは語った。 アレイシ・エスパルガロ、スズキ時代の愛機GSX-RRを譲り受ける! エスパルガロはセパンテストでは5番手タイム、カタールテストでは3番手タイムを記録。今シーズンも高いパフォーマンスを発揮しているドゥカティ勢に次ぐ存在となっていた。 アプリリアは2022年にMotoGP初勝利を達成。2023年はエスパルガロが2勝を届けてライダーズランキング6位と好調だったが、2024年の新型マシンではさらに改善が進んでいて、それが「予想よりも高いレベル」にあるのだとエスパルガロは語った。 ただその一方でアプリリアのバイクが依然エンジンの面で劣っていることから、タイムアタックではまだドゥカティ勢に対して遅れているとも説明した。 「この2回のテストを経て、僕らはプレシーズンテストが始まる前に予想していたよりも、高いレベルにあるね」 エスパルガロはそう語った。 「ふたつの異なるコースでテストしたけど、速かったね。(2024年型の)アプリリアはどこも良い。エンジンを改善する必要があるだけだ」 「もっとトルクとパワーが必要だ。特にソフトタイヤではね。もう限界に達しているようなんだ。これ以上ソフトタイヤから引き出すことができないから、土曜(予選)では苦戦するだろう」 「でもミディアムタイヤのレースペース面では、素晴らしかった。凄く満足しているよ」 「RS-GP24は良いね。本当に嬉しい。クラッシュする前の僕のペースをチェックしてみると、1分51秒台のラップを何周かしているんだけど、これはミディアムタイヤではクレイジーなタイムだ」 「だからこれでソフトタイヤを履いたら、もうコンマ数秒は速くいけることを期待してしまう。でも、できなかった。どこでも(タイヤに)フラットスポットがあるようだったよ。バイクは素晴らしいから、あとはパワーのパフォーマンスを改善する必要があるだけだ」 エスパルガロ曰く、チーム側はエンジンパワーがアプリリア史上最高のものになってると考える一方で「それでは不十分」とも認識しているという。 ただアプリリアはコンセッション(優遇措置)制度の中で、エンジンのシーズン中アップデートが許されない区分のメーカーのため、2024年はカタールテスト仕様のエンジンで戦うことになるだろう。 エンジンのさらなるパフォーマンス向上について聞かれたエスパルガロは「それはロマーノ(アルベシアーノ/テクニカルディレクター)に訊くべき質問だね」と答え、さらに次のように続けた。 「正直に言って、とても難しいことになるだろう」 「アプリリアは、正確なモノはともかく、4~5年前と比べてエンジン馬力は本当に高い数字になっていると言っていたけど、それだけでは不十分なことを彼(アルベシアーノ)は認識している。だから改善できることを願っているけど、簡単じゃないだろう」
Lewis Duncan