福島県南相馬市を宙(そら)の情熱集う地に 来年2月 ロケット甲子園 航空宇宙を重点分野に 浜通りの活性化期待
■復興へ歩む古里知って 福島県から出場の福島高と福島工高 県内から挑む2チームは復興に歩む福島の姿を多くの人に知ってほしいとロケット作りに励む。 9月の県大会で頂点に立ってロケット甲子園に臨む福島高の「アストライオス」は渡辺侑真さんと高野心平さん(17)、新田樹さん(16)で組む。渡辺さんは「優勝が目標。全国から集うチームのノウハウや知識を学びたい」と意気込む。 福島工高の「無限」は機械科の佐藤大貴さん(17)、田中洋匡さん(17)、岩崎海帆さん(17)がメンバー。県大会は惜しくも2位だったが、地方大会とオンライン申請の全参加校の中で上位だったため出場権を手にした。別チームで県大会に臨んだ機械科の桜木晶さん(17)、佐藤大和さん(17)、渡辺航さん(17)と共に性能向上を目指し試行錯誤する。リーダーの佐藤大貴さんは「さまざまな模型ロケットを見られる貴重な機会」と全国大会出場の喜びをかみしめる。
※ロケット甲子園 ロケットや航空分野の開発人材の育成などを目的に2009(平成21)年、秋田県能代市で第1回大会が開かれた。コロナ禍を理由に中止した2020(令和2)年を除き、毎年開かれており今回で15回目。静岡県富士宮市や栃木県小山市でも開かれた。米国で毎年7千人以上の中高生が出場するモデルロケット競技会が開かれているのを踏まえ、日本の生徒にも同様の体験ができる場を設けようと始まった。