「目視は重要!」水温・油温・わかりやすいの正しい知識とは~カスタムHOW TO~
では、それぞれどのくらいの数値になっているのが正しいのだろうか。
1:水温
2000年以前くらいのクルマでは、大まかにうと適正水温は80~85度度と言われていた。ところが21世紀に入って適正温度は90~95度位に概ね10度ほど高くなった。
これは水温を高くして燃焼室の温度を上げ、完全燃焼を促して、排気ガスをきれいにしようなどと言う狙いがあり、各自動車メーカーともに最近のエンジンほど水温が高く設計されている。
そのため21世紀に入ってからのクルマであれば90~95度を標準として100度を超えても問題ないことが多い。目安としては110度以下といったところ、それ以前のクルマであれば、ピークでも100度以下にしておくのが無難だろう。
2:油温
こちらも大まかにいうと、20世紀のクルマと21世紀のクルマで分かれる。とはいえ、どちらも水温+10度から20度位が適正温度。20世紀の車であれば90~100度位が好ましい。21世紀に入ってからのクルマであれば100~110度位でも全く問題は無い。
ちなみにエンジンオイルに関しては、低い温度で使っているとクランクケース内部で結露した水分などがオイルに混ざり蒸発せずに乳化してしまうことがある。そうなるとエンジンオイルの性能が著しく低下してしまうので、オイル交換が必要になってしまう。
乳化を防ぐために100度前後になることは好ましく、全く問題がない。一般的には120度を超えてくるとオイルが酸化しやすくなるため、できれば120度以下が好ましい。
サーキット走行などで120度を超えても、問題はなく130度位までは大丈夫だが、それぐらいの温度になってしまったら、早めのオイル交換をしたいところだ。
3:油圧
こちらは車種によってそもそも油圧の設定が異なるので、何kg/cm2位が適正とは言いにくい。だが、1つの目安としては走行を重ねていくとエンジンオイルには、吹き抜けた混合気からガソリンが混ざってオイルがシャバシャバになっていく。そうなると、オイル自体の粘度が落ちていくので油圧が落ちていく。アイドリング時の油圧が新しいオイルを入れたときに比べて著しく落ちてきたようであれば、オイル交換をオススメしたい。