<春に輝け・常総学院の挑戦2021>選手紹介/15 塙紫音内野手(3年) 一振りに全てぶつける /茨城
◇塙紫音(しおん)内野手 胸の奥で闘志を燃やす背番号15。レギュラーから外れた悔しさはある。それでも、「レギュラーメンバーではない選手が結果を出せば、相手は『やばいな』と思うはず」。試合では全てをぶつけるつもりだ。 昨秋の県大会では、背番号5を着けて1番打者を務めた。「何が何でも塁に出る」。四球を見極め、出塁率は3割2分となった一方で、5試合で安打1。続く関東大会で、背番号は15になった。 悔しさを親にだけこぼした。「下を向くな」。背中を押され、気持ちを切り替えた。関東大会までの短い期間で打撃技術の向上は難しい。「少ない機会を、いかに自分のものにするか」と考え抜いた。初球を見極めることを意識するあまり、甘い球を振れなかった姿勢を改めた。 出番が巡ってきたのは関東大会準決勝・東海大甲府戦。7番打者として自分のスイングを貫き、六回には右中間に2点二塁打を放った。 「振り返れば、タイミングも軸足の使い方も駄目だった」。甲子園までに得た時間で、技術面から見つめ直した。今度こそ、相手を翻弄(ほんろう)する打撃を見せるつもりだ。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ◇選手データ ▽茎崎中出身 ▽身長170センチ、体重68キロ ▽右投げ、右打ち