イチローに加わった「米16年間でトレーナー室に行った回数1」という記録
外野守備練習時に同僚選手とぶつかり、右足と腰を痛めたマーリンズのイチロー外野手(43)は、一夜明けた翌日の全体練習を休み別メニューを消化した。ケガをしない“鉄人”イチローの負傷に米メディアは高い関心を示し、「イチローがトレーナー室に行った」というニュースをマーリンズの地元紙や公式ホームページだけでなく、かつてプレーしたニューヨークのメディアまでが取り上げた。 ニューヨークデイリーニュース紙では、「16年間のシーズンの後、イチローはメジャーリーグ生活で初めてトレーナーに診てもらった」というタイトルの記事を掲載した。 「イチローは、16シーズンにわたってメジャーリーグでプレーし、2500試合に出場している。オープン戦やプレーオフも含めると3000試合近いかもしれない。丈夫でヒットを積み重ねてきたことはイチローの素晴らしさを証明するものだが、新しい記録がそこに加わった。それは『1』という数字だ。もしかしたら最も印象的な数字なのかもしれない。それは、イチローがこの16年間でケガのためにトレーナーに診てもらった回数である」と、アメリカらしい表現で、イチローのレジェンドたる理由を伝えた。 昨季、日米通算でピート・ローズの歴代最多安打をこえ、メジャー通算でも3000本安打を達成するなど、数々の記録を更新してきたイチローに新しい記録が加わったというのである。 また、西海岸でシアトルに近い「オレゴンライム・ドット・コム」も、イチローが初めてトレーナー室に行ったことを「恐らくイチローは、マリナーズ時代はどうやってトレーナー室に行くのかも知らなかったのではないか。しかし、火曜日の外野守備練習で衝突した後、彼は初めてトレーナー室への行き方を見つけた」という書き出しで異例の負傷を伝えている。 もっとも地元紙は、イチローの負傷の“その後”を詳細にフォロー。 サン・センチネル紙は「イチローは痛みで、衝突後の今日チーム練習を休んだ」という見出しで報じた。 同紙は、「メジャーリーガーとなってから初めてイチローをトレーナー室へと送り込んだ前日のケガのため、マーリンズの将来の殿堂入り選手は慎重に歩き、チーム練習の参加を見送った」と伝えた。 「イチローは前日の外野守備で招待選手のブランデン・バーンズと衝突し、右ひざ上の大腿四頭筋にもっとも痛みがあると言っている」と、ケガの状態を説明。記事では、イチロー自身の「少し痛みがある」という談話も掲載。この日は、治療と別メニューで調整したことも付け加えた。