伊藤忠は今年度に自己株取得約1500億円、純利益8800億円目指す
(ブルームバーグ): 伊藤忠商事は3日、2024年度に純利益8800億円、自己株取得約1500億円などを目指す経営計画を発表した。株価は発表を受けて上昇に転換し、一時前日終値比7%高の6803円を付けた。
指標として、利益計画・株主還元・成長投資の3つを発表した。株主還元については、自己株取得に加えて、24年度に総還元性向について 50%を目途とするとした。成長投資を加速させることで事業領域を拡大させるとしており、成長投資は1兆円を上限に据える。
伊藤忠の前年度の連結純利益は8000億円となったもようだ。足元では非資源分野を伸ばしている。発表した経営方針では、「より消費者に近い川下ビジネスを開拓・進化」するとしている。
岡三証券の大下莉奈シニアストラテジストは、伊藤忠が中長期ではなく今年度の目標を掲げたことで、「スピード感をもって事業成長に注力されている点が好感されている」と指摘する。
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Natsuko Katsuki, Winnie Hsu