「背骨が歪んでいる」ときの対処法や日常生活でできる対策をご紹介
「いつも頭の右側だけが痛くなる」「リュックを背負って歩くと、いつも左の肩紐が落ちてしまう」という人は、もしかすると背骨の歪みがあるかもしれません。今回は、背骨が歪んでしまっているときの対処法や日常生活でできる対策などについて、「やがわ整骨院」の安田先生に解説していただきました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
「背骨の歪み」とは? 痛みとどう関係するの?
編集部: そもそも、背骨はどのような仕組みなのでしょうか? 安田先生: 背骨は専門用語で「脊椎」と言い、上から頚椎(けいつい)、胸椎(きょうつい)、腰椎(ようつい)と呼ばれる24個の骨が連なって構成されています。それぞれの椎骨の間には、「椎間板」という柔らかいクッションのような組織があり、体幹を柱の様に支えているのです。 編集部: その脊椎が歪んでしまうのですか? 安田先生: はい。脊椎自体が歪むというよりは、周りの筋肉のバランスが崩れたり、椎間板の一部が潰れたりします。何らかの原因で脊椎の配列が曲がったり、ねじれたりする状態を総称して「背骨が歪んでいる」と表現することが多いですね。 編集部: 背骨が歪むと、どうなってしまうのでしょうか? 安田先生: 背骨、つまり脊椎には「脊髄神経」が通っており、背骨が歪むと脊髄神経から枝分かれした「神経根」が圧迫されたり、刺激されたりして、痛みを引き起こします。さらに、神経伝達力が下がるため、一度なんらかの不調が起きると治りにくい体になるなど、様々な悪影響を及ぼします。 編集部: ほかには、どんな影響があるのですか? 安田先生: 体全体がアンバランスになるため、肩こりや腰痛などが起こりやすくなったり、自律神経の乱れによって呼吸が浅くなったり、内臓の働きが鈍くなったりする症状が生じ得ます。
背骨が歪んでいる人はどうしたらいい? 自分でできるケアはある?
編集部: 「背骨が歪んでいる」と言われたら、どうしたらいいですか? 安田先生: 筋肉のアンバランスが原因で背骨が歪むこともあるので、整骨院での施術で改善することをおすすめします。また、歪みの種類や程度などにもよりますが、まずは姿勢や動作の癖や生活習慣などを見直してみるといいかもしれません。それだけで、ちょっとしたアンバランスでしたらある程度改善が期待できますよ。 編集部: 具体的には、何をしたらいいのでしょうか? 安田先生: 例えば、「足を組んで座るのを辞める」「カバンを持つ手が、いつも同じ側にならないように意識する」などが対処法として挙げられます。とくに肩掛けバッグを使っている人は、ときどき持ち手を変えて負荷が左右均等になるように意識していただきたいですね。また、柔軟性も非常に大事なので、背骨の周りにある筋肉や靭帯を柔軟にするような体操も効果的であると言えるでしょう。 編集部: なるほど。日常生活で工夫するだけでも改善できるのは嬉しいですね。 安田先生: 予防にもつながるので、「背骨が歪んでいる」と言われたことがない人もぜひ試してみてください。ただし、歪みの種類や程度などによっては、これだけでは不十分な場合もあります。その場合は、ぜひ専門家に相談してください。 編集部: 整骨院では、背骨の歪みに対してどのような施術をするのですか? 安田先生: 様々な方法がありますが、例えば脊椎が左右にねじれている場合は、手技による骨格矯正をしていきます。少し音が出る場合もあり、皆さんがイメージする「骨格矯正」の施術に一番近いかもしれません。また、脊椎の配列が歪んでいる場合は、特殊なベッドに寝ていただき、振動と重力を使って矯正していきます。