渡邊裕子さん

　菓子店「おやつ工房ひびのや」（越谷市袋山）が10月1日で、7周年を迎える。（春日部経済新聞） 【写真】マフィン「オレオココア」（関連画像） 　渡邊裕子さんが運営する菓子店。北海道産の小麦を使った、マフィンやスコーン、食パンなどを販売する。 　「プレーンマフィン」（230円）、「オレオココア」「焼き芋と黒ごま」（以上300円）のマフィン3種や、「食パン」（400円）、「自家製粒あんのぱん」（280円）などが人気だという。常時15種ほどをそろえる。「甘さ控えめで、毎日食べても飽きない味」を目指しているという。 　山形県出身の渡邊さんは靴のデザイナーから転進。パン好きだったことから、百貨店内に店を構える高級パン店に就職し、販売やパンの成型などをしていた。結婚を機に退職し、その後は子育てしながら食に関わる仕事に携わった。渡邊さんの長女が独立したことで自宅の部屋が空いたこともあり、「自分ができることで長く続けられる仕事をしよう」と開業。 　当初、自宅を店舗にすることに少し抵抗があり、駅近物件を検討したこともあったという渡邊さん。「お客さまは、店に親しみを持ってくれていると感じる。私が地元の人だと安心するのかもしれない。今となってはここに開いて良かったと思う」とほほ笑む。 　2022年6月には念願だった子ども食堂「コミュニティ食堂なないろりんご」を立ち上げ、定期的に近隣のレンタルスペースで運営している。渡邊さんは「子どもの頃、両親が経営していた店がうまくいかず、食事に困るような苦しい時があった。助けを求めたくても誰に求めたらいいのか分からなかった経験があり、困っている人に寄り添いたい」と話す。 　「駅近でもない住宅街にある店に、わざわざ来店してくれてありがたい。ゆくゆくは子ども食堂と当店を同じ場所で開くことができたら」と願いを込める。 　営業時間11時～16時。金曜・土曜定休。