高速道路の逆走やブレーキペダルの踏み間違いは日本だけじゃなかった!…高齢者による悲惨な事故はドイツでも同じです【みどり独乙通信】
高齢者がアウトバーンで運転操作を誤る事故も多発
ご老人の事故といえば、2024年10月10日に北ドイツのアウトバーンA23号線であった事故が話題になっています。というのも運転していたのは84歳の女性。しかも、その女性が運転されていたのは超ハイパフォーマンス・ラグジュアリーSUVです。この84歳の女性は雨が降って路面が濡れていたにもかかわらず、速度制限が解除になり加速した際にリアのコントロールを失ってスピン。立て直すことができずにほかのクルマにもぶつかりながら横転したそうです。 幸いにもこの84歳の女性や同乗者、ぶつかられた方も軽傷だったそうですが、一歩間違えればとんでもない大惨事です。日本での販売価格は4760万円~で、この84歳の女性の車両は特別仕様だったということで65万ユーロ(約1億600万円)という驚き価格のSUVは無残にも廃車となりました。 このクラスのクルマは、ちょっとやそっとの加速ではとても安定していると思いますので、おそらく頑張ってアクセルを踏んだのかな? と予測します。どうやら事故を起こした84歳の女性は、テレビの通販番組に出演する有名な方で、ハイパフォーマンスモデルを何台も所有されているそうです。 現在、日本では75歳以上の方が免許更新を希望する際には、認知機能検査と高齢者講習と運転技能検査(該当者のみ)の受講が義務付けられていますが、ドイツでは現在はそのような制度はありません。シニア世代の事故がニュースで放送されるたびにそれらの必要性についてメディアで取り上げられることも増えてきました。 EUヨーロッパ連合では、例えば、医療機関での診断が必要ではないかなど、EU加盟諸国共同でシニアドライバー対策について話し合いが重ねられているそうですが、一体どうなるのでしょうか。
池ノ内みどり
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