心配事の96パーセントは<無駄>と判明…精神分析医提案「余計な心配で人生を無駄にしない方法」
◆3.今すぐアクションを起こすこと 自己啓発のパイオニア、デール・カーネギーはある時、人生のあらゆる問題の主な原因が「悩み」であることに気づいたという。 多くの人が無駄に悩んで大切な人生を棒に振り、悩むあまりに命さえ落としていることを知ったのだ。 そこで彼は悩みの解消法やテクニックを集めて『道は開ける』(香山晶訳、創元社)を出版した。当該書籍には次のような記述がある。 「はっきりとした目標を決めることができず、いつまでたっても考えがまとまらずに堂々めぐりを繰り返す。それが人間の神経をずたずたにし、生き地獄へと追いやるのだ。明確な決断に達すれば、即座に苦悩の五割が消え失せ、その決断を実行に移すと同時に、残りの四割が蒸発する。 つまり、次の四つの段階を踏めば、悩みの九割を追い払うことができる。 一、悩んでいる事柄を詳しく書き記す。 二、それについて自分にできることを書き記す。 三、どうするかを決断する。 四、その決断を直ちに実行する。」 したがって不安を断ち切りたいのなら、今すぐその問題にどう対処するかを決め、実行に移してみることだ。 重要なのはアクションを起こすことである。そうすれば問題の解決に集中できるから、そのうち不安も消えてくる。 アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスも、何か問題が起きて困った時は、目をそむけないで、ひとまず電話やメールをするという。 この時、内容はそれほど重要ではない。 電話やメールをするという行為自体が、逃げることなく問題解決に向けて何らかの行動していることになるため、心理的な安定を取り戻せるのだ。 効果のほどを疑っているのなら、今すぐ実行してみればいい。 ※本稿は、『「大人」を解放する30歳からの心理学』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。
キム・ヘナム,渡辺麻土香
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