イオンが三菱モルガンを起債主幹事から除外、処分勧告検討受け3件目
(ブルームバーグ): イオンは14日、準備中の社債の主幹事から三菱UFJモルガン・スタンレー証券を除外した。同証を巡っては金融商品取引法に違反する行為があったとして証券取引等監視委員会が行政処分をきょうにも金融庁に勧告すると報じられており、起債の主幹事を変更する動きが拡大している。
除外が判明したのは神奈川県と住宅金融支援機構に続いて3件目。イオン財務部ファイナンスグループの松本拓也氏はブルームバーグの取材に、安定的に起債運営できない可能性を含めて「総合的に判断した」と述べた。
三菱モルガンを含む三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の3社は、顧客企業のM&A(合併・買収)に関する非公開情報などを顧客の同意を得ないまま共有したとされる。共同通信の13日の報道によると、監視委は14日にも3社の行政処分を金融庁に勧告する見通し。
監視委の勧告に先行して主幹事外しが相次いでいる。実際に処分が決まれば投資家動向や起債運営に支障をきたす可能性があり、資金調達に影響が及ぶリスクを避けようとする発行体の姿勢がうかがえる。
イオンは6月下旬に2本立て総額500億円程度のサステナビリティー・リンク・ボンドを起債する予定。主幹事はみずほ証券と野村証券、SMBC日興証券、大和証券が務める。
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Takahiko Hyuga, Ayai Tomisawa