【初告白】「ブサイクと言われるのがイヤで漫才をやめたんじゃない」元・アジアン隅田美保 役者へ転身した本当の理由
隅田さん:芸人時代もちょくちょく芝居には出ていましたし、芝居をしっかりやりたいと考え続けていました。ただ、当時はアジアンの隅田として出演依頼を受け、笑いをとったりいじられたりすることが多かったんです。役者業に専念したのは、解散してからです。ちょうどコロナ禍で自分と向き合う時間が増えたり、身近な人が急に亡くなったりして、いろいろ考え始めたんです。漫才がイヤになったわけではなく、自分の人生を守るために、ずっとやりたかった芝居をやろう、と踏み出すタイミングだったんですよね。
この経緯はすごく説明しづらくて、いろんなところで憶測でめちゃめちゃ書かれたりしてきたんですけど、私のなかでは「その時期が来た」だけなんです。わかっていただける方にだけでも伝わればと思います。これが本音です。 ── 自分のなかでは「いまだ」とわかったわけですね。漫才がイヤになったのではないと聞いてホッとしました。役者転身に関して周囲の反応は? 隅田さん:解散に驚いた人はいましたし、周囲に迷惑をかけたりもしましたが、会社からはとくに何も言われませんでした。誤解されやすいのですが、「ブス、ブサイク」といじられるのがイヤでやめたわけじゃないんです。でも、こう言うと「またまたー!」といろいろ言われてめんどうなので、私は肯定も否定もしていませんが、ネットニュースなどで書かれおもしろおかしく書かれてしまうんですよね…。
── たしかにそういう記事を見かけます。ふり返って、ブサイクを笑いにすることについてはどう考えていますか? 隅田さん:容姿で笑いをとるのは否定しませんし、それはそれでおもしろい文化だと思いますが、時代が変わってきましたよね。私の場合、仕事でそのキャラクターが強くなりすぎたとは感じています。ほんとに、この話をしだしたら、年またぎますよ(笑)。今後は女優ではなくて、役者と呼ばれたいですね。女優みたいにキラキラした感じを目指しているわけではありません。芸人時代のほうが、仕事のスケジュールも収入も安定していましたが、役者になって本当にいま、やりたいことをやれていると感じています。