「海に眠るダイヤモンド」新井P、最終話「端島の人々の人生を見届けて」神木発案“告白シーン”秘話も明かす
アドリブのように自然な二人の反応は、神木の提案をきっかけに生まれたものだったという。「神木さんは、“恋愛リアリティーショーのようにしたい”とずっと言っていました。観ている人が『頑張れ!』って応援したくなるような感じにしたいと。塚原監督も、遠くから望遠で二人を狙うように指示されて、本当にナチュラルな状態で撮影していました。後で現場にいなかった人たちに『こんなシーン撮ったんだよ!』って興奮して見せたりするくらい手応えを感じていました。放送では短くなっていますが、実際はもっとセリフの溜めや間があったんです。5分ぐらい長回しをしていたので、いつか全部お見せしたいですね」
「杉咲さんがカメラに背を向ける形で涙を拭く場面も、自然と出てきた演技です。具体的にどんなリアクションをするかについては指示がなかったので、杉咲さんがその場で感じたまま演じたんだと思います。結果的に、感情が自然に溢れ出るような演技になりました。以前にも、杉咲さんが撮影中に思わず涙を流してしまい『すみません、泣いてしまいました。もう一回やった方がいいですよね?』と言ったことがあったんです。でも監督が『そのままでいい』とおっしゃって、OKになったことがありました。初めて会った頃から成熟したお芝居をされていましたが、より磨かれていて、本当に“心で芝居をされているんだな”と感じましたね」
まさに役と一体となった俳優たちとの二人三脚で歩んできた「海に眠るダイヤモンド」。新井プロデューサーは「8話あたりから、本格的に最終回に向けてリンクがいくつも見えてきました。(2時間SPは)9話と10話をまとめてお届けするような形になるので、皆さんには謎解きのような楽しさも感じてもらえるといいなと思っています」と語る。 「全ての謎が解き明かされまくる2時間スペシャルといいますか(笑)。もともと、9話と10話は前編・後編くらいの気持ちで考えていましたが、結果的にスペシャルとしてまとめてお届けする形になりました。その分、さらに濃密な展開になっています。鉄平も含めて、端島のみんなが現代でどうなっているのかも描かれるので、彼らの人生を最後まで見届けてほしいです」