カタールGPでミス連発のペレス、”現状”分かってるよな? レッドブル代表「今はチームにとっても、彼にとってもつらい」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、苦戦が続き窮地に立たされるセルジオ・ペレスについて、「十分な年齢であり、状況を理解できる賢明なドライバー」だと語った。 【リザルト】F1第23戦カタールGP:決勝結果 チームメイトのマックス・フェルスタッペンが4度目のタイトルを獲得したにもかかわらず、ペレスはドライバーズランキング8番手に留まっている。それも、同7番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)に59ポイントも離されている有り様だ。 レッドブルの株主は今季の最終戦アブダビGP後の月曜日に会合を開き、2025年に向けてのドライバー計画を固める予定だという。 チームはペレスの将来について公にはほとんど語っていないが、来年はペレスの代わりに現在のRBで走っている角田裕毅かリアム・ローソンのどちらかを起用する計画だと見られている。 とはいえ、ペレスはもともと来年まで契約を結んでおり(途中離脱条項付きではあるが)、レッドブルとペレスのパートナーシップ終了の条件についてはまだ整理が必要だ。 ペレス後任候補としてはローソンが有力視されているが、角田がシーズン終了後の火曜日にアブダビで行なわれるレッドブルRB20のテストで印象的な走りを見せれば、その評価が変わる可能性も残されている。 日曜日に『ViaPlay』の取材に応じたレッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコは、来週には来季の布陣が明らかになるだろうと語った。 「アブダビの後、月曜日にミーティングがある。すべての主要人物、株主がそこにいて、そこで決定が下される」 「我々は常に、あるいはほとんどの場合、レッドブルのプログラムを通じて自分たちのドライバーを起用してきた。レッドブルの株主たちの意見から私が理解したのは、レッドブルはその方向に進むだろうということだ」 カタールGPの週末は、ペレスにとって再び厳しいものとなった。まずスプリント予選ではSQ1敗退で19番手。F1スプリントではピットレーンからのスタートとなったものの、ピット出口のグリーンライトを見落としたのか、スタートで数秒をロスする失態を演じた。 予選では9番グリッドを手にし、決勝ではポイント圏内を走行していたものの、セーフティカー走行中にスピンを喫し、マシンが止まってしまった。 ペレスがレースを終えた原因について、ホーナー代表は次のように説明した。 「正確な故障を調査しているところだが、どうやら彼はマシンをスピンさせ、クラッチを切るときに温度が上がりすぎたようだ] 「だからそう、それは原因のひとつだ。でもマシンを詳しく調べたあとに、もっと詳しいことが分かるだろう」 週末を通してのペレスのミスを指摘し、ホーナー代表はこう付け加えた。 「分かってほしいのは、チェコ(ペレス)がこの4年間でチームに多大な貢献をしてくれたということだ。2021年にマックスが達成したワールドチャンピオン、2022年と2023年のコンストラクターズワールドチャンピオン。言うまでもなく、今年は特にハードだった」 「シンガポール、アゼルバイジャン、サウジアラビアなどのレースで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。だから、誰もがチェコを高く評価し、尊敬している」 「だが、今の状況はチームにとってもそうだが、彼にとっても辛いものだ」 夏休みにペレスの続投可否を判断する機会があった際は、ペレスの復活を期待して彼を残留させたレッドブルだが、今週末のアブダビGP後にはその判断を翻すことになるだろう。 「チェコはとてもタフな1年を過ごしてきた。ポイントはもちろん、順位もそうだ」 そうホーナー代表は付け加えた。 「アブダビのチェッカーフラッグまで彼をサポートすることに集中している。毎週のように憶測が飛び交うこのポジションにいるのは、チェコにとって楽しい状況ではない」 「彼は十分な年齢であり、どんな状況なのかを理解できる賢明なドライバーだ。アブダビの後、どうなっているか見てみよう」
Ewan Gale