「トランプ氏再選」に備える各国 再び注目される安倍元総理「トランプ対策のノウハウ」
麻生氏がトランプ氏とのパイプづくりを
飯田)岸田政権としては、どう対応していくのでしょうか? 田﨑)岸田さん自身、トランプさんと相性が合うかどうかはわかりませんが、その役割を自民党の麻生太郎副総裁が担おうとしています。先日も渡米して、それなりのパイプをつくろうとしている。つくづく「安倍さんがいらっしゃれば」と思うのですが、それは願っても叶いません。安倍さんから「トランプさんはこういうときにこうしたよ」と、いちばん話を聞いていたのは麻生さんなのです。そのため、麻生さんのパイプづくりを期待します。
安倍元総理のトランプ対策は「見下さない」ことだった
青山)安倍さん本人からも聞きましたが、今回行ってみて、改めてよくわかったのは、安倍さんのトランプ対策は「見下さない」ということに尽きるのです。トランプさん自身もアメリカの関係者に言っていたそうですが、メルケルさんとは仲が悪かったでしょう? 飯田)当時のドイツ首相と。 青山)トランプさんは会った瞬間に「俺を見下している」と思ったそうです。以降、ドイツがいくら頑張ってもダメだった。安倍さんは最初から目の色、表情、立ち振る舞い、話すこと、全部がトランプさんをリスペクトしていたので、その後ずっとうまくいったそうです。「シンゾウ、シンゾウ」と言っていてすごかったですよね。それはアメリカ側の人々も言っていました。だから大事なことは、再び選ばれたら「トランプさんを合衆国の大統領として扱うこと」だと思います。