雲海輝く御来光 富士山から望む 山梨側山開きから一夜
富士山の山梨県側開山日翌日の2日、前夜の嵐が去り、一面の雲海の先に御来光を望むことができた。山頂を目指した多くの登山者の願いがかない、夜明けとともに天候が持ち直した。 ヘッドライトの光跡が未明の登山道を照らした。一時雨脚が強まり、登山者は風と寒さに耐えながら夜明けを待ち望んだ。その後雨はやみ、午前4時半ごろに日の出を迎えると、登山客から歓声が上がった。 山頂付近で発生する登山客の大渋滞が近年問題になっているが、御来光は本8合目からも拝めた。2日に44歳の誕生日を迎えた浜畑恵さん=沖縄県=は「誕生日に御来光が見たい」と、旧友の中川一朗さん(43)=磐田市=を誘い、初の富士登山に臨んだ。「寒さで山頂から見るのは諦めた。悪天候の予報で無理かなと思ったが、願いがかなった」と感極まった様子で話した。
静岡新聞社