ジャパンカップ参戦を期待!サンクルー大賞完勝のドバイオナー 注目の欧州GⅠ2戦を振り返る
【TPC秋山響の海外競馬解析】欧州芝2400メートル路線の重要なGⅠが6月30日に2レース行われた。 アイルランドのカラ競馬場で施行されたのが3歳馬(セン馬出走不可)によるGⅠ愛ダービー(芝12ハロン)。 今年はGⅠ英ダービーを制したシティオブトロイが不在で、英ダービーで2馬身3/4差の2着だったアンビエンテフレンドリーが1番人気に推されたが、最後脚があがって3着。勝ったのは英ダービーで6馬身差の3着だったロスアンゼルス(牡3=父キャメロット、A・オブライエン厩舎)で、早め先頭からフランスのGⅠクリテリウムアンテルナシオナル優勝馬サンウェイの追い上げを3/4馬身差退けた。 ロスアンゼルスはこれで2歳時のクリテリウムドサンクルー(芝2000メートル)に続くGⅠ2勝目。現時点では同じ厩舎のシティオブトロイとは力の差を感じるが、若さの残る大型馬でまだまだ伸びしろがありそう。秋以降のさらなる活躍が大いに楽しみだ。 フランスで行われたGⅠサンクルー大賞(4歳上、芝2400メートル)は英国のドバイオナー(セン6=父プライドオブドバイ、W・ハガス厩舎)が昨年のGⅠパリ大賞勝ち馬フィードザフレームに1馬身3/4差をつける完勝。昨年のオーストラリア遠征で手にしたランヴェットS、クイーンエリザベスSに続く3つ目のGⅠタイトルを手にした。 オーストラリアでのGⅠ制覇がともに2000メートル戦だったように、これまでは中距離馬の印象が強かったが、今回の走りを見ると、今では2400メートルの方により適性がありそう。セン馬であるためGⅠ凱旋門賞に出走することはできないだけに、勝てば300万ドルの褒賞金(4着以下でも20万ドル)がインセンティブとなるGⅠジャパンCへの参戦を期待したいところだ。
東スポ競馬編集部