仙台89ERS初の日本代表チア合格 Rinkaさん…選手と観客の架け橋となる魅力とは
バスケットボール日本代表オフィシャルチアリーダーズ「AKATSUKI VENUS(R)」の第5期メンバーに選出されたRinkaさんが、このほど「とうほく報知」のインタビューに応じた。福島・いわき市出身で仙台89ERSのチアとしても活躍中。選手と観客の架け橋となる仕事の魅力を語った。(取材・構成=岩崎 敦) *** Rinkaさんは昨年11月、都内のスタジオで「AKATSUKI―」の第2次トライアウト(最終選考)を受けた。1次の書類審査を通過した28人から合格13人という難関だった。 「出された課題曲を覚えて審査員の前で踊りました。基本的なチアの動き、キック、ジャンプの審査も。面接ではAKATSUKI VENUS(R)に必要な要素や、どんな社会貢献をしていきたいかなどを聞かれました。パフォーマンス以外にも社会貢献活動、SDGsに関わる取り組みをするテーマがあるんです」 デビューは2月22日のアジア杯予選・グアム戦。普段はBリーグのチームに所属しているため、全員がそろったのは直前の1回だけだった。 「すごく緊張したけど、本番前には自信が出てきて、楽しみながらパフォーマンスできました。それぞれのキャリアが全然違う中で声を掛け合って、集まった1回でみっちり合わせました。(代表メンバーは)細かいところをそろえる意識が高いと感じたし、声かけや周りを気にするところは学びました」 第5期の活動は来年10月までの見込み。6、7月の男子日本代表国際強化試合にも出演予定だ。 「今回の試合はコート脇で見ていながら、次のパフォーマンスのことを考えていました。次からは、もうちょっと余裕を持てるといいんですけど(笑い)。(接戦のすえ勝利した2月25日の中国戦は)一緒にドキドキしていた。お客さんの声援も感じて熱い気持ちになりました。心は熱く、頭は冷静に、と」 仙台89ERSのチアでは最も長い5年目でキャプテンを務めている。チームから日本代表チアへの選出も初の快挙だ。 「小学生の時に89ERSのお姉さんと共演する機会があったんです。試合のハーフタイムに出て『ここで踊りたい。お姉さんみたいになりたい』と憧れました。地元は福島県ですが、高校時代から仙台のレッスンに通って、大学からこっちに来ました」 華やかに見える裏側では努力も怠らない。 「チームをつくる上で、いろんな意見を取り入れるために一度客観的に見る。相手の意見と自分の意見を比べて、何がいいかを考えるようにしています。試合の日は5時間前に入ってリハーサル、(動きの)確認、お客さんの出迎えなどをしています。5時間って、あっという間なんですよ」 平日は仕事をしながらの“二刀流”。多忙な日々でも充実している。 「水曜に試合がある時は午後に有給を取って駆けつけます。まとまった休みはオフぐらいだけど、やりがいを感じているし(仕事と)両方頑張ることを実現させたい。チアの魅力は、勝った時にお客さんと一緒に喜べること。厳しい試合展開の時でも、チアが『もっと頑張るぞ』と応援したり、パフォーマンスで雰囲気を変えられたらと思っています」
報知新聞社