廃棄される花と羊毛を利用した草木染めに挑戦へ くじゅう花公園と東海大の学生が協力 販売収益「阿蘇の草原の保全に」
くじゅう花公園(大分県竹田市久住町)と東海大・阿蘇くまもと臨空キャンパス(熊本県益城町)に通う学生が協力し、廃棄される花と羊毛を利用した草木染めに取り組む。10月28日に学生が園を訪れて、花を摘み取った。 園では景観を美しくするとともに、つぼみに栄養が行き渡るよう傷んだ花を摘む。約7千平方メートルに咲くアフリカンマリーゴールドの場合、取る花の量は軽トラック数台分に上る。 今回、参加している学生は農学部動物科学科の10人。大学や周辺の農家が飼う羊から刈った毛が余っていることを受け、草木染などをして付加価値をつけるプロジェクトに挑戦している。 摘んだ花の活用を園が模索していることを大学教員が知ったのがきっかけで、両者の連携が実現した。 この日は学生3人が来園。園スタッフ5人から助言を受けながら45リットルと90リットルの袋計四つ分のマリーゴールドを取った。11月中に羊毛を染め、販売する予定。 同大学3年西島矢紋さん(21)は「花の提供はうれしい。収益を阿蘇の草原の保全に使いたい」と話した。園で花の手入れをする西本結喜さん(20)は「花が役目を果たした後も、もう一度、人の目を楽しませてくれれば」と期待を口にした。