大阪・世界&日本制した女性チャンピオンのフレアバー
チャンピオンがショーをやりながらカクテルを作ってくれる THE PAGE大阪
「フレアショー」をご存じだろうか。テレビなどで見た覚えがある人もいるだろうがフレアとは、お酒のボトルやシェイカーなどを投げたり回したりしながらカクテルを作ること。様々な大会があるが、その世界1位と日本1位の女性チャンピオンがいるフレアバーがこのほど、大阪・心斎橋にオープンした。チャンピオンが入れるカクテルはどんな味なのか? 店を訪ねてみた。
2人のチャンピオンのいる店はここくらい?
4月に開店した、カクテル&ダイニング「FLAIR BAR a'uns(オンス)」(大阪市中央区東心斎橋)は、店内18席の落ち着いたシックな造りで、カウンターの奥は広めのスペースになっている。 店主の神村美幸さん(31)はキャリア12年の世界チャンピオン、もう1人の芳本優子さん(31)はキャリア8年の日本チャンピオンだ。おそらく日本でも2人のチャンピオンのいる店はここくらいだろう。 ちょっと説明しておくと、バーテンダーがボトルやシェーカー、グラスなどを用い、曲芸的なパフォーマンスを披露しながらカクテルを作って提供するスタイルのことを専門用語でフレアバーテンディングと言う。フレアバーテンディングの技術を有するバーテンダーを、フレアバーテンダーと呼ぶ。 フレアバーテンダーによる本格的なフレアショーが見られるバーは、大阪にもわずか5~6軒しかなく、貴重な存在と言っていいだろう。というのも、フレアバーテンダーの人口は1000人ほどだからだ(うち女性は1割程度)。
練習場を借りてずっと1人で技磨く
世界一のフレアバーテンダーを決める大会が「ロードハウス」(ロンドン)で行われる。「ロードハウス大会」と言うのだが、海外の一流選手の間ではこの大会以外は認められないと言われるほど、格調高い大会だという。神村さんは、その女性枠の優勝者だ。 「2013年の大会で、4月に優勝しました。大会は毎年あって、毎月予選があります。大会には女性枠が2人あり、そこで優勝して女性の世界1になりました。優勝すると、11月のグランドファイナルに出演できるんですが、グランドファイナルには25人ほどが参加し、私は13位でした。ただ、大会に勝つことも大事ですが、それ以上にお客さんに喜んでもらえるショーをやっていきたいです。練習は自分で練習場を借りてずっと1人でやっています。海外ではすごく人気なんですけど、日本ではまだ知らない人も多いので、もっと広めたいですね」 女性フレアバーテンダーによる全国大会「プリンセスカップ」も開催されており、芳本さんはそこで優勝している。「女性の日本一を決める大会です。私は2013年に優勝しました。お客さんに喜んで頂けるのが、何よりもうれしいです」と、彼女も話す。