自民・宮城県議3人「覚えていない」繰り返す 旧統一教会関連イベント政活費訴訟で
宮城県議会の最大会派「自民党・県民会議」の県議が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連イベントの参加費用に政務活動費(政活費)を充てたのは違法だとして、仙台市民オンブズマンが村井嘉浩知事に返還請求を求めた訴訟の口頭弁論が10日、仙台地裁であり、当時イベントに参加した県議3人(元県議を含む)への証人尋問が行われた。イベントに参加した経緯や内容などを問われ「覚えていない」との発言を繰り返した。 旧統一教会の友好団体が構想する日韓トンネルに関する視察について、3氏とも発案者や同行者を「覚えていない」と口をそろえた。トンネルと宮城県政との関係性について、1人は「直接の影響があるからということではなく、いずれ県民にも利益があると考えた」と持論を述べた。 安倍晋三元首相銃撃事件以前に旧統一教会が霊感商法などで社会問題化したことには3氏とも認識が薄く、イベント主催者が旧統一教会と関連があることを知らないまま参加したとの趣旨の説明もあった。 訴えなどによると、県議5人は2017年6月~22年2月に行われた関連イベント7~19件に出席する目的で、交通費など計約50万円を政活費から支出。5人のうち1人は全額を返還し、訴訟対象外となった。
河北新報