【独自】 “沖縄本島にいないはずのシカ”徹底追跡 「5頭飼っていた」と取材に答えた施設「2頭だった、去年死んだ」と訂正…深まる謎 繁殖すれば固有種豊かな「やんばるの森」に危機
千葉県に、参考となる事例がある。国の特定外来生物に指定されているシカの一種、「キョン」による被害だ。 もともと千葉には「キョン」は生息していなかったが、20年以上前に、ある観光施設から逃げ出したとみられるキョンが近年大量に繁殖し、2006年に約1万2000頭だったキョンは、現在8万6000頭に激増している。 今回、やんばるの森で目撃されたシカは1頭だが、複数いれば、短期間に大量繁殖する可能性もある。 キョンは野菜や果物を食い荒らすといった被害が深刻だが、やんばるでシカが増えれば、世界自然遺産でもある森の生態系に影響することは避けられない。 いないはずの場所で、突如として目撃されたシカ。 固有種の宝庫「やんばる」を抱える県であるにも関わらず、外来種リスクに対する弱さや行政の関与の限界など、多くの課題を浮き彫りにしている。 ▽どうぶつたちの病院・長嶺隆 獣医師 「(外来種を)飼うにはどれくらい厳しいハードルがあるのかをきちっと教える。放しても許されるのが今これが現状です。このままではいけない、ということをこのシカが身をもって教えてくれたと思います、僕はー」 (取材 宮城恵介) ■この記事を最初から読む(1ページ目に遷移)
琉球放送