45歳までに投資で「2000万円」貯めた場合と、投資にかけるお金で「住宅ローン」の繰上返済した場合、どちらがお得? それぞれを比較シミュレーションしてみた
投資と住宅ローンの繰上返済を比較シミュレーション
投資をして45歳までに2000万円貯める場合と、投資にかけるお金で住宅ローンの繰上返済をした場合、どちらがお得なのかをシミュレーションします。 ■45歳で2000万円貯めるには毎月いくら必要なのか 仮に、30歳から45歳までの15年で2000万円を貯めるとしたら、毎月いくら投資にお金を使う必要があるのでしょうか。 投資を全くせず貯金だけで2000万円貯めようとした場合、2000万円÷15年÷12ヶ月で、毎月約11万円を貯金する必要があります。 年利3%で投資したとすると、年間108万円の投資が必要になります。つまり、毎月9万円の投資が必要です。 貯金だけで2000万円貯める場合と比較すると、毎月2万円お金が浮くことになるため、15年間で360万円得することになります。 ■同額を住宅ローンの繰上返済にあてた場合 では、同額の毎月9万円を15年間住宅ローンの繰上返済にあてるとすると、ローンの支払利息はいくら減るのでしょうか。 国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、分譲集合住宅の取得金額平均は5279万円、ローン返済期間平均は約30年です。 ここでは分譲マンションを、この平均額5279万円で購入し、資金は30年ローン、変動金利0.298%で借りたとします。 繰上返済しない場合の利息総額は約240万円、15年間繰上返済(期間短縮型)をした場合の利息総額は約155万円と、繰上返済をしたほうが約84万円お得になります。 貯金の場合と比較して、毎月9万円を年利3%で15年間投資した場合は360万円を得するので、住宅ローンの繰上返済をする場合よりも、投資をしたほうが約276万円お得になるという結果が出ました。
まとめ
住宅ローンは現在かなりの低金利ですから、繰上返済を行い支払利息を減らすよりも、同額を投資に回したほうが得をする可能性が高いです。しかし、あくまで投資は元本割れの可能性がありリスクを伴うものです。 住宅ローンの繰上返済は確実に支払利息が減るわけですから、確実に得をする方法ともいえます。絶対に損をしたくないという人は、住宅ローンの繰上返済のほうが良いかもしれません。自分がどこまでリスクを受け入れられるかのバランスを考慮して、お金の使い道を決めましょう。 出典 一般社団法人全国銀行協会 繰上返済は有利?手数料は?住宅ローンの繰上返済 国土交通省 令和4年度 住宅市場動向調査報告書 my INDEX MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円) 執筆者:沢渡こーじ 公認会計士
ファイナンシャルフィールド編集部