若手増やす”議員報酬3割アップ”のアイデア一転、町議一律引き上げ要望へ 「物価高反映されていない」「手当て出すのはおかしい」反対意見
長野県上伊那郡の飯島町議会、議員報酬6万6000円の大幅増額を町に要望へ
長野県上伊那郡の飯島町議会(定数12)は、1日に開かれた全員協議会で議員報酬の在り方を議論した。現行の月額19万8千円を、59歳以下は同26万4千円に引き上げ、60歳以上は現行のままとする議会内の定数報酬等検討小委員会(委員長・片桐剛議員、5人)の案を変更し、一律で同26万4千円に引き上げるよう町側に求めると決めた。 【地図】長野県の飯島町の場所
住民アンケート受け決めた「59歳以下増額」案
小委員会は2021年に発足。今年6月には住民アンケートを実施した。「議員報酬についてどのように考えるか」との問いに対し、「増やすべきだ」「生活実態に応じた額にすべきだ」が計56%となり、自由記述欄には「若い議員を増やしてほしい」などの意見が寄せられた。小委員会はこの結果を参考に、若い世代が立候補しやすいよう59歳以下の報酬を26万4千円に増額する案をまとめた。
「20年以上変わっていない…」一部議員から反対意見
この日の全協では議員から、若い議員を増やしてほしいという意見を、若い世代に手当を出してほしいと解釈するのはおかしい―といった反対意見が出た。さらに、「20年以上変わっていない現行の報酬額は近年の物価高が反映されていない」として、一律で26万4千円に引き上げるよう町側に求めると決めた。 町議会は今後、町に特別職報酬等審議会の開催と、町議会12月定例会で答申内容を報告するよう求める見通し。