⚽磐田ユース出の伊藤洋輝、後藤啓介 今季振り返り、今後の目標語る【一問一答】
サッカー日本代表のDF伊藤洋輝(25)=ドイツ1部シュツットガルト=と世代別日本代表のFW後藤啓介(18)=ベルギー1部アンデルレヒト=が25日、ヤマハスタジアムで取材に応じた。ともに浜松市出身でJ1磐田の下部組織で育った2人が欧州での今季を振り返り、今後の目標を語った。 ■伊藤「今後、ネームバリューのあるクラブに」 -シュツットガルトは2位と好成績でシーズンを終えた。 「いいスタートが切れたシーズンだった。これまでの2シーズンは残留争い。どこまで勢いで行けるかと思ったが、最後まで落ちずに自分たちの力となって発揮できた」 -これで欧州チャンピオンズリーグに出場する権利を得た。 「自分も小さいころから目指してきた舞台。まだ実感は湧いてないが、その権利を得たのはうれしいこと」 -今季良くなった部分は。 「(ヘーネス)監督から学んだことがすごく多かった。チームとして攻めている時の後ろのリスク管理。ボールを保持するチームなので攻めながらも、後ろがどう準備するか。基本的なことだが、改めて確認できた。ゲームを通して結果が出た。引き出しの多さに驚いた。前半うまくいかなくてもハーフタイムで修正できた」 -その経験は日本代表にも生きるか。 「やることはまとめないといけない。ただ、いろんな引き出しを持った監督のもとでやった選手が集まってくると学ぶこともありおもしろい」 -日本代表としてはアジア最終予選に進んだ。2次予選最後のミャンマー、シリア戦で確認したいことは。 「突破は決まっているが、まずはしっかり勝利すること。シーズンオフの試合だが、無駄にせず積み上げができればいい」 -元日本代表主将の長谷部誠さんが現役引退した。 「今季は1回僕たちのホームで対戦した。ユニホームを交換させてもらった。静岡県出身として偉大なレジェンドとして、いただけたのですごくうれしかった」 -来季はステップアップが期待される。 「まず守備の強さ。今季は3枚の真ん中もやった。マンツーマンで守る試合もあった。簡単に負けないところは伸びた。よりそこの安定感を求める。強いチームは広いスペースを一人で守らないといけないところもある」 -日本代表ではサイドバックなどさまざまな役割が求められる。 「基本的に守備で1対1で負けない。ボール保持の時間帯が長くなれば、スムーズに進むようにやっていく」 -J1での磐田の戦いぶりは。 「(ドイツで磐田の)試合をあまり見られないので。きょう(25日)久しぶりに見られるので楽しみ」 -浜松に帰って必ず食べたいものは。 「うなぎですかね。日本に帰ると焼き肉とかおいしいものはいっぱいある。食は日本がいいです。レストランがいっぱいあるし。向こうでは妻が家で作ってくれる」 -今後このリーグに移籍したいというのはあるのか。 「リーグのこだわりはそんなにないかもしれない。ネームバリューのあるクラブに行ければ。自分の人生的にもいいかなと思う」 ■後藤、初の海外移籍「百点」 -久々の帰国。 「幸せだなと感じる。(ヤマハスタジアムは)変わっていないが今年はJ1。それはすごく感じている。向こうはサイン会などがなかった。応援されていると感じたので来季はその期待に応えたい」 -ベルギーでの半年でつかんだものは。 「サッカーが本当に違うのでそこに慣れるのが難しかった。慣れてからは点を重ねた。いい半年間だった。自信になったのは得点する能力。最初はスタメンだったが、ベンチスタートになってからも点を取れていた。得点の嗅覚は自信が付いた。フィジカルの部分では、行った当初の体ではできないと感じた。そこから筋トレやクラブが用意したトレーニングで当たり負けしなくなった」 -点数を付けると。 「百点だと思う。初めての海外移籍。シーズン途中ですごく難しい移籍だった。得点やチームメートの信頼を得られたのは百点」 -海外でも磐田の動向は気になったか。 「毎試合チェックしていた。誰が活躍したかハイライトは毎試合見ていた」 -今季磐田はジャーメイン良選手がゴールを重ねていた。 「FWとして求められるのはシンプルに結果。得点にフォーカスしないといけないのでジャメ君の動きは参考になっている」 -Jリーグとベルギーの違いは。 「テンポが圧倒的に違う。戦術的に守備はマンツーマン。シンプルにやるチームが多い。外国人は力が強いと感じたが、いまは慣れてきた」 -U-19(19歳以下)日本代表での活動は。 「ヨーロッパの方がレベルは高いと感じた。対戦相手がアジアだったのでボールを持てる時間は長かったが、すごく引いていたのでアジアの難しさは感じた」 -ベルギーリーグの特徴は。 「五大リーグに行くため選手たちが競争している世界。個の能力は大事だと感じた」 -今季は何ゴールを取ったのか。 「みなさんが知っている(セカンドチームが主戦場の)ベルギー2部の公式戦は6ゴール1アシスト。U-19の大会も含めれば10点ぐらいじゃないか。満足だが、こだわるべきシーンはあった」 -来季の目標は。 「一日も早くトップチームの練習に参加してベルギーの1部で出るのが目標。出るだけではなくて得点を取ってクラブとして認められるようにしたい」 -向こうで食事は。 「外食か松原后君が紹介してくれた日本人の方に1週間分作ってもらって食べていた」 -体は大きくなったか。 「なりましたよ。5キロ増えました。75キロちょっと。鏡を見る回数が増えました」
静岡新聞社