豪ANZ、通期利益が市場予想下回る 競争激化とコスト増が響く
Sameer Manekar [8日 ロイター] - 豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)グループが8日発表した2024年度(9月末終了)通期決算は、キャッシュ利益が67億3000万豪ドル(44億9000万米ドル)となり、前年度の74億1000万豪ドルから減少した。ビジブル・アルファがまとめた市場予想の68億2000万豪ドルも下回った。 預金や融資事業における競争激化とコスト増の影響で利幅が縮小した。最終配当は1株当たり0.83豪ドルとし、前年度の0.94豪ドルから引き下げた。 シェーン・エリオット最高経営責任者(CEO)は声明で「(中核である銀行業務)セクターは引き続き競争が激しく、特に住宅ローンと預金でその傾向が顕著だ」と説明した。 営業収入は208億1000万豪ドルと前年度からわずかに減少したが、市場予想の207億7000万豪ドルより高い水準だった。 融資の利ザヤを示す純金利マージンは前期から13ベーシスポイント(bp)低い1.57%。期末時点における普通株式などの「ティア1」自己資本比率は1ポイント余り低下して12.2%となった。