「お~い」に大谷翔平、「綾鷹」宇多田ヒカル… 緑茶飲料の新CM、逆効果だったタレントは
「綾鷹」と「颯」の差は
もっとも、ブランディングが完成しているブランドは、継続的なイメージアップを行う販促展開は必要だ。「綾鷹」はコンビニ限定商品のサイズアップを行い、販売は好調とのことだった。こうしたブランドが定着している商品は、増量などの直接的な顧客の支持を得る企画が、今後は大事になるのかもしれない。 一方、昨年発売された「颯」は、2年目でもブランドが構築できていない様子がうかがえる。他社の攻勢と根強いプライベートブランド商品の浸透が、コンビニにおいては4割前後の売上ダウンに直面したのだろう。 いち消費者目線で言えば、タレントのギャラやCM制作費のぶん、価格を下げてほしい気持ちもなくはない。ただ、企業としてはイメージアップを継続させ、ブランドを確立するためにはCMやアンバサダーのリニューアルは必要ということだ。
渡辺広明(わたなべ・ひろあき) 消費経済アナリスト、流通アナリスト、コンビニジャーナリスト。1967年静岡県浜松市生まれ。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務などの活動の傍ら、全国で講演活動を行っている(依頼はやらまいかマーケティングまで)。フジテレビ「FNN Live News α」レギュラーコメンテーター、TOKYO FM「馬渕・渡辺の#ビジトピ」パーソナリティ。近著『ニッポン経済の問題を消費者目線で考えてみた』(フォレスト出版)。 デイリー新潮編集部
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