駆け込み処分 3時間待ち 七尾・石崎 災害ごみ仮置き場を閉鎖 市民困惑「早すぎる」
七尾市は30日、能登香島駐車場(石崎町)の災害ごみ仮置き場を閉鎖した。市内から仮置き場がなくなり、市民が駆け込みで壊れた家具を持ち込んだ。公費解体に向けて家財の処分を終えていない人も多く、市民からは「閉鎖が早すぎる」と困惑が広がった。 仮置き場には午前9時の開始前から車が並び、100台以上の車が列をつくる時間が続いた。処分まで3時間近くかかった人もおり、70代女性は「まだ処分したいが何回も並ぶ気にならない」と嘆いた。 市は3カ所に仮置き場を設け、能登香島駐車場での開設期間を2度延長した。環境課は「利用者の減少から閉鎖を決めた」とし、今後はななかリサイクルセンターに有料で搬入するか、各ごみステーションに粗大ごみとして出してもらう。倉庫の床板などを搬入した達忠明さん(74)=石崎町=は「体を壊していてずっと運べなかった。有償になるのは痛い」と嘆いた。 公費解体の遅れから災害ごみが残る家屋も残り、市内で活動するボランティアからは「生活再建に影響が出る。もう少し延長してほしい」との声も出ている。