明暗くっきり… 逆転女王へ山下美夢有は上々の滑り出し 竹田麗央はまさかの乱調で“予選落ち”の瀬戸際
16位タイ発進の山下美夢有 竹田麗央は乱調で88位タイ
◆国内女子プロゴルフ 伊藤園レディス 11月8~10日 グレートアイランド倶楽部(千葉県) 6769ヤード・パー72 【動画】「2人はいつも一緒だね」 ラウンド中も笑みがこぼれる同組の小祝さくら&竹田麗央の“ほのぼの”ムービー これが実際の映像です
山下美夢有が逆転での3年連続女王タイトルに向けて、必死の戦いを続けている。 「伊藤園レディス」の初日、山下は4バーディー、1ボギーの3アンダー。首位の政田夢乃に5打差16位タイと、まずまずのスタートを切った。
残り3試合となったJLPGAツアーの女王争いは2人に絞られている。 今季8勝で首位を突っ走る竹田麗央を山下が追いかけているものの、前週の「TOTOジャパンクラシック」で竹田が優勝したことでその差は大きく広がった。山下は今大会で優勝すれば残り2戦に可能性を残すが、2位以下だと竹田の成績次第になってしまう状況だ。 山下はスタートダッシュを狙ったが、思うようにスコアが伸ばせず「グリーンは柔らかいのでデッドに打っていけるのは分かっていて。タテ距離は大体あってたんですけど左右にブレがある。これだけ(ボールが止まると)ピンに絡むショットを打っていかないと」と、口をとがらせる。 2日目以降に向けては「最後はショートゲームだと思うんで、しっかりそこを伸ばしていきたいと思います」と、やるしかない状況を頭に叩き込んだ。 一方、優勝すれば文句なく女王が決まる竹田だったが、この日は1バーディー、5ボギー。4オーバーの88位タイと、今季4度目の予選落ちの可能性すらある位置に甘んじている。 米ツアーの一戦でもあった前週の優勝で女王の座をグッと引き寄せただけでなく、Qスクールに参戦することなく同ツアーの出場権を勝ち取った直後に、意外な乱調に見舞われた。 「体は元気なんですけど、あまり集中力が続かなかったこともあるので、ちょっと(前週の優勝が)影響してるのかと思います」と自己分析。「予選落ちが厳しいところなのでしっかり一打一打集中して、順位を上げていきたいと思います」と巻き返しを誓う。 今季の台風の目となった竹田の躍進で苦しい状況に追い込まれた山下が、大逆転に向けて走るのか。はたまた初日に出遅れた竹田が、2日目以降に盛り返して強さを見せるのか。 目の離せない戦いが、まだまだ続く。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)