「勝率を高める作業を追求するのは必然でしかない」町田・黒田剛監督が神戸戦を前に語る現在地
「初めに言っておきたいのは、まだ7試合しか消化していない段階だということです。マラソンでいけば、まだ5~7km地点くらいの感覚ですよ。スタートダッシュには成功したけれども、それだけですよ」 【動画】川崎F戦を決した町田FW藤尾のゴール! 今の状況を問われて黒田剛監督は迷いなくそう答えた。第7節終了時点で5勝1分1敗での首位。J1昇格初年度でこれ以上ない成績だが、おごりや慢心はない。迎える13日の第8節では、昨季のJ1覇者・ヴィッセル神戸と国立競技場で対戦する。昨季J2時に町田は国立をホームとして東京ヴェルディと対戦し38,402人の観客を集めた。来る神戸戦において、その動員数を超えることは間違いないだろう。FC町田ゼルビアというクラブが迎える大一番。今、必要なものは何か。 聞き手:川端暁彦/取材協力:ABEMA
広島戦の敗戦を反省材料に
――青森山田時代もそうでしたが、黒田監督のチームは負けた後の試合に強いですよね。サンフレッチェ広島に敗れた直後で迎えた川崎フロンターレ戦の勝利は見事でした。 やっぱり、(敗戦によって)課題とか反省材料が明確になるので、そこをしっかりと改善させられるんです。負けた原因が分からないままになるというのが一番つらいわけであって。そこをキチッと共有することが大切ですね。 ――広島戦を受けての修正ポイントは例えばどういう点だったのでしょうか。 一番は出足のところですね。それからポジション修正や立ち位置、セカンドボールの回収率といった部分。あとは立ち上がりから攻勢に出られたとき、受けに回ってしまったところ。いろいろなところで問題は生じていたわけですが、新たなシステムのチャレンジもあったし、意図して取り組んできたことがあまりうまくいかなかったということもありました。4連勝していたときと比べると、やったこととやらなかったことの差と言えばいいんでしょうか。そこを反省材料としました。 ――どこかで負けが来るのは必然で、それを受けてどうするかということが重要ですよね。 長い長いリーグ戦の中で勝ち続けるだけなんてことは、もう100%ないですからね。負けたときに自分たちが何を考え、何を志向し、どう再構築していくか。そこにキチッと思いを寄せて取り組めることに意味があるわけです。負けても問題ないということではないけれど、でも負けることはあるので、まずはしっかりと自分たちで受け止めようということですね。自分も監督として「失敗したな」と思ったところもありましたし、そこは自分としても反省して改善していこうと思いましたね。その上で、次の試合へ向かっていくということが大事になると思います。