THE PRIMALSのライブが横浜アリーナで開催、魂がこもった演奏と「それだけ、真剣にゲームしてくれたから!」の言葉に感極まる光の戦士たち【ライブレポート】
ライブが中盤に差し掛かったところで、舞台上に姿を現したのは朱雀(南條愛乃)。映像の演出と合わせて「千年の暁 ~朱雀征魂戦~」を歌唱した。アーティストとしても活動し、声優業界のなかでも歌唱力に定評のある南條の歌声が、横浜アリーナに響き渡る。会場中が彼女のパフォーマンスに釘づけとなった。 一方のMCでは、「こんにちは。テンゼン(光の戦士)たち。南條愛乃です」「正気でいますか?」と、光の戦士なら「にやっ」としてしまう茶目っ気のあるあいさつ・トークを展開。彼女は『FFXIV』プレイヤーとしても有名で、最新拡張パッケージもプレイ済みとのこと。「めちゃくちゃ面白かったです!」とステージ上でアピールしていた。 そんな南條は、続く「月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~」で光の戦士たちに、会場の左右でペンライトの光を白と青に分けてほしいとリクエスト。その要望に応えて広がった白と青の光の景色はとても美しく、会場を鮮やかに彩った。 アルバートのナレーションを挟んで演奏された「Shadowbringers」では、ゲストボーカルのジェイソン(Jason Charles Miller)が登場。ゾクゾクするような歌声と盛り上がりに緩急のある演奏が、光の戦士たちの心に訴えかける。 その流れからの「To the Edge」、そしてアマンダを迎えて届けた「Flow Together」では、演奏と歌声を聞きながら涙する光の戦士たちの姿も見られた。その様子について祖堅は「それだけ、真剣にゲームしてくれたから!」とMCで一言。どこまでも光の戦士たちのゲーム体験、そして『FFXIV』そのものを大切にしてくれる祖堅が振り絞ったメッセージに、会場中は感動の渦に包まれた。 ライブもいよいよ終盤。「メタル ~機工城アレキサンダー:起動編~」に続いてメンバー紹介、そして「魔神 ~魔神セフィロト討滅戦~」「過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~」と、火力の高い楽曲を立て続けに披露。メンバー紹介ではGUNNの恒例となった「家」コールも行われて、光の戦士たちのボルテージはさらに高まっていく。 続く「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」は、ダンサーと共にパフォーマンス。始まりから終わりまで、さまざまな見せ方で楽しませてくれるのが、THE PRIMALSのライブなのだ。そして「Endwalker – Footfalls」をジェイソンとアマンダ、ヴァイオリニスト・伊藤と共に、THE PRIMALSが熱を込めて演奏・歌唱し、本編を締めくくった。 鳴り止まないアンコールに応えて登場したTHE PRIMALSが、光の戦士たちに届けたのは「メタル:ブルートジャスティスモード」。祖堅はトランペットを吹きながら随所で歌唱をするなどのパフォーマンスで、会場をさらに沸かせる。 続く「ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~」では、曲中の「RISE UP」のコール&レスポンスが、会場中に轟く。また、本曲ではゲームのギミックに合わせて、曲中に光の戦士たちが一斉に動きを止めるというのが恒例となっているのだが、楽曲の該当部分になると、本当に時間が停止したかのように全員がピタッと動きを止めていた。会場全員がライブを成功させるために協力するあの一体感は、圧巻の一言。観客自らが演出に加わるライブならではのパフォーマンスに、鳥肌が立った。 本ライブのオーラス曲に選ばれたのは「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」。最後は出演者全員がステージに登場し、祖堅が「これからもゲームを遊んでね!」と言葉を残して、ライブは大団円を迎えた。 メンバー紹介時のMCでGUNNは「好きなものに誇りを持てるってすごいこと」と言葉にしていた。音楽もゲームも、ひとつのエンターテインメント。もしかすると、生物が生きていくために必要なものではないのかもしれない。しかし、エンターテインメントは、明日を生きる活力になると私は信じている。 今回のTHE PRIMALSの演奏は間違いなく、光の戦士それぞれの魂に刻まれたことだろう。多くの人の心に火を灯してくれるTHE PRIMALS。アルバートは「無謀過ぎる」なんて言っていたが、こんなにカッコいいおっさんたちは、そうそういないだろう。THE PRIMALSを誇りに思う。 ●photo/西槇太一 / 上石千聖 text/M.TOKU © SQUARE ENIX
M.TOKU
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