インドと中国、首脳会談を調整 BRICS会議で 緊張緩和に期待感
ロシアで22~24日に開かれる新興国グループ「BRICS」の首脳会議に合わせて、インドのモディ首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が首脳会談の実施に向けて調整していることが分かった。公式な会談が実現すれば、2020年に両国の国境地帯で両軍が衝突して以降、初となる。複数のインド政府関係者が明らかにした。 【写真】2024年10月、インド東部ビシャカパトナム近郊で実施された日米豪印の共同海上訓練「マラバール」=インド国防省提供 インド政府は20年、中国との国境付近で双方の軍兵士が衝突し、死傷者が出た直後に、「TikTok(ティックトック)」などの中国製アプリの利用を禁止。その後も中国側からの投資を制限するなどしてきた。 中国と覇権を争う米国や日本などは、インドを自分たちの陣営に取り込もうと、日米豪印による協力枠組み「クアッド」などを利用して関係を強化してきており、中印の接近は「痛手」となる。 インド外務省は21日、インド北部ラダックにある中国との国境地帯で、両軍がパトロールを再開することで合意したと発表。緊張緩和への期待感を示した。
朝日新聞社