シリコンアイランド九州、初の半導体産業展 現場から伝わる「半導体熱」
25、26日の2日間にわたって開催された、半導体に特化した九州初の展示会「第1回 九州半導体産業展」。半導体産業が集積する九州地方は、米国カリフォルニアのシリコンバレーにならい、「シリコンアイランド」と呼ばれて久しい。 【関連写真】写真で見る九州半導体産業展、現場の「半導体熱」 開幕初日のオープニングセレモニーには、自由民主党で半導体戦略推進議員連盟会長を務める甘利明衆議院議員も駆け付けた。半導体後工程大手の台湾ASEが北九州市で土地取得を決めるなど、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県への進出でシリコンアイランドへの注目度は増すばかりだ。服部誠太郎福岡県知事も「半導体製造の一連の流れがここ九州で完結する」と期待を込める。 今回の展示会の特徴の1つは、半導体産業の未来を担う学生向けコンテンツを充実させたことだ。九州を中心に20以上の大学や高等専門学校(高専)が参加した。会場直行の無料バスが手配されるなど長崎県や宮崎県から13校がバスで来場するほどだった。 また、半導体に関し、九州で最もホットな地域といえる熊本県をはじめ、沖縄県など自治体からの出展も目立ったほか、チェコ共和国が出展するなど、海外からも注目が集まった。 企業ブースでは、大成建設が半導体工場づくりをワンストップでサポートできる提案に力を入れたほか、ガードナーがクリーンルーム用ウェアやシューズなどを展示。ユニパルスは、工場などで作業員の負荷を軽減する電動バランサー「ムーンリフタ」を実演するなど、会場は終始、来場者でにぎわった。
電波新聞社 報道本部