【安田記念・レース回顧】前走から「一変」したナミュール ロマンチックウォリアー完勝で外国馬参戦の流れに〝変化〟が?
[GⅠ安田記念=2024年6月2日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝1600メートル] 渡辺 勝ち時計は例年より少し遅い1分32秒3だったが、今回の稍重馬場なら致し方なしといったところか。 柏木 前後4ハロンは46秒4→45秒9とほぼ同じペースでした。1~5番人気が上位を占めたように、紛れの生じない流れになりましたね。 渡辺 勝ったロマンチックウォリアーは危なげない勝ち方で、誰が見ても分かる〝完全V〟。好スタートからいい位置につけ、馬群でもひるまず、ゴール前であっさり抜け出したように、他馬との差は歴然だったな。 柏木 500キロを超える大きな馬ですが、返し馬では柔らかいフットワークで素晴らしい見た目でした。着差は少なかったですが、完勝と言っていいでしょう。
「上位馬」の線引きは何着まで?
渡辺 噂にたがわぬ強さで日本勢はまさにお手上げ状態。世界レベルの馬はこれほど強いのかと感心させられた。 柏木 調教師もメンバーレベルがどのぐらいなのか把握して参戦したのではないかと思えるほどでした。競馬場に国際厩舎ができた今、外国馬の参戦もさらに増えていくでしょうね。 渡辺 2着のナミュールはスタートをまずまず出て二の脚も速く、前回とはレースの中身が一変したな。 柏木 返し馬ではバネが利いた走りで、デキが良さそうだなと感じました。出遅れも最小限に済みましたからね。 渡辺 相手が悪かっただけで、ソウルラッシュをきっちり捉えて日本馬最先着。2着でも褒められる内容だった。 柏木 そのソウルラッシュはもう少し前にいてもいいのかなとは思いましたが、能力は出し切りました。 渡辺 勝ち馬をぴったりマークして直線も不利なく外に出せたけど、ナミュールに差されたのも含めてツキがない印象。今が充実期だし、GⅠには縁がないのかな。 柏木 ガイアフォースは昨年に引き続きの4着。この馬も能力はしっかり出し切りましたね。 渡辺 インをロスなく回った内容でこれが限界という感じだけど、十分好走の部類と言っていい。対照的に俺の◎セリフォスは、五分のスタートから後方まで下げる形。ナミュール辺りの位置を取れていたらもっと上の着順まで狙えたんじゃないかな。 柏木 レースの流れを考えても、あの位置ではさすがに厳しかったですね。もったいない内容という印象です。 渡辺 今回は上位5頭が純粋に力上位と見ていいだろう。他は勝負圏から少し外れていたな。 柏木 冒頭でも話した紛れの生じない流れで、能力通りの結果と言えるでしょう。
東スポ競馬編集部