「青森に恩返ししたい」 元小結・阿武咲(中泊町出身)、東奥日報社訪れ意欲
大相撲を引退した元小結阿武咲(28)=本名・打越奎也(うてつ・ふみや)、青森県中泊町出身=が25日、青森市の東奥日報社を訪れた。阿武咲は「真っすぐ相撲と向き合い、やり切った」と充実した表情を見せながら、「青森県は原点。これから恩返ししていきたい」と述べ、今後も相撲を含めて青森県と関わっていく意向を示した。 阿武咲が5歳の時から相撲を指導してきた中泊道場の小山内誠総監督と共に来社し、釆田正之社長、月舘慎司編集局長と懇談した。阿武咲は両膝、腰、両肩などを痛め「けがしてないところがないくらい。毎日、工夫しながら戦っていた」と明かした。 現役時代を振り返り、2017年の秋場所で横綱日馬富士から初金星を挙げた一番は、テレビで見ていた座布団が舞う光景を土俵上で目の当たりにし、「花吹雪のようにきれいで、いつもと違う景色だった」と話した。 県内で相撲に打ち込む子どもたちに対しては「相撲を精いっぱい楽しんで、努力も続けてほしい。次のスターが出てくることを陰ながら応援する」とエールを送った。 来年4月から、馬油を使ったスキンケア用品を扱う横浜市の会社に入社予定。「将来的には独立し、青森県でも仕事ができれば」と第二の人生の目標を語った。