DeNA・度会は好打者ではなくホームランバッターと思って投げるべき 広島OB安仁屋宗八の考え
「DeNA4-3広島」(29日、横浜スタジアム) DeNAが本拠地開幕を逆転勝利で飾った。3点を追う三回、ドラフト1位の新人、度会隆輝外野手(21)の3ランで息を吹き返し八回に大和の犠飛で勝ち越した。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は広島の先発・九里の好投を認めながらも、「度会はホームランバッターと思った方がいい」と語り、今後の対応に注文をつけた。 【写真】開幕戦でプロ1号 ただ者じゃないルーキー度会が雄たけび ◇ ◇ 初の開幕投手となった九里はその重圧にも負けず、非常にいい投球をしたと思う。坂倉のリードで速い球と遅い球をうまく使い、特に内角を強気に攻めていたね。4番の牧を詰まらせていたし、中軸の佐野や宮崎もうまく料理していた。彼のよさがしっかり出ており、絶好調と言ってもいいぐらいでしたよ。 それだけに度会に打たれた同点3ランは痛かったね。もったいなかったですよ。打線が3点を先取した直後でもあり、あの回だけは絶対に抑えないといけない場面だったからね。 度会はオープン戦からすごく振れていた。バットスイングが鋭く並の新人ではない要注意選手だと思っていたが、いざ公式戦に入っても変わらない。 ホームランのシーンはスライダーが抜けて高めに浮いてしまったものだが、その球をひと振りでスタンドまで運んだのだから、ここは本人を褒めるべきだろう。 しかし、これからは“好打者”というより“ホームランバッター”という意識をもって臨んだ方がいいかもしれないね。度会にはさらに注意が必要だと感じた。 負けはしたが、この日の広島打線は第一ストライクを積極的に振りに行く意図のある攻撃を見せていた。相手先発が東だけに「追い込まれる前に勝負に出る」という考えだったのだろう。 若い田村は4打席4三振。昨年の最多勝左腕に対し、あえて起用されたのだから今後も新井監督は勇気をもって使うと思う。その期待にぜひ応えてほしいね。 あの長嶋茂雄さんでもデビュー戦は4打席4三振だったんだから。気にすることはないですよ。