ECBのデコス氏、インフレ率が早期に2%に鈍化との確信強める
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、デコス・スペイン中銀総裁は1日、ユーロ圏のインフレ率が目標に向けて鈍化していると楽観的な見方を示した。ECBが来月、利下げに踏み切る姿勢を示唆した。
デコス総裁はロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでの講演で、「全体として、2%のインフレ目標を比較的早期に達成するための正しい軌道に乗っていると確信を強めている」と述べ、「ディスインフレのプロセスはかなり進んでいる」ものの「まだ完了していない」と付け加えた。
前日に発表された4月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比2.4%上昇にとどまった。サービスのインフレ率は4月に3.7%と、その前5カ月間の4%から鈍化した。
デコス氏を含む政策当局者らは6月6日の利下げで一致しているように見受けられるが、その後の見通しは依然不透明だ。ハト派メンバーは連続利下げを求めているが、タカ派メンバーは消極的だ。
6月のECB政策決定の数日後に任期満了を迎えるデコス氏は、「金融政策の影響が予想以上に強まることは、ユーロ圏の成長見通しには依然として下振れリスクであり、それはインフレ見通しのリスクが現在均衡しているとの当局の評価の裏側で重要な要素となる」とも述べた。
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原題:ECB’s De Cos Is Increasingly Sure Inflation Will Slow to 2% Soon(抜粋)
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Mark Schroers