ホンダ「CX500ターボ」で知る「ターボ」の目覚め ミドルクラスの未来予想図
ライダーの身体を覆うカウリングはレース用とも違い、現代のスポーツツアラーに近いものです。フロントフォークにはアンチダイブシステムの「TRAC」を、リアショックにはエアアシスト付きのプロリンクサスペンションを、前後のホイールにはホンダオリジナルのアルミ合金製コムスターを採用しています。 当時、最も進んだスポーツツーリングモデルだった「CX500ターボ」ですが、輸出専用車で日本国内でその姿を見ることは稀です。 1983年のモデルチェンジで排気量をアップした「CX650ターボ」は、最高出力100PS/10.5kg-mと、さらなるパワーアップを果たしています。
2024年のEICMAに出展されたホンダのV型3気筒ターボは電動式タービンを採用しており、エンジンの回数数に関わらず任意に過給圧をコントロールできます。「CX500ターボ」の時代から発展した技術の革新と、どんなタイプのバイクに搭載されてデビューするのか、今から楽しみです。 ■ホンダ「CX500 TURBO」(1981年型)主要諸元 エンジン種類:水冷4ストローク80度V型2気筒OHVターボ 総排気量:496.9cc 最高出力:82PS/8000rpm 最大トルク:8.1kg-m/5000rpm 全長×全幅×全高:2260×720×1345mm シート高:790mm 始動方式:セルフ 車両重量:239kg(乾燥) フレーム形式:ダイヤモンド タイヤサイズ(F):3.50-18 タイヤサイズ(R):120/90-17 【取材協力】 ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内) ※2023年12月以前に撮影
柴田直行