【解説】最高速度320キロから緊急停止 被害軽減へ少しでも早く送電停止させるシステム改良――新幹線の最新地震対策は
■改良によって「平均2.6秒短縮」 わずか数秒でも、強い揺れ到達前に新幹線を減速
東北新幹線の最高速度は320キロです。そこで非常ブレーキをかけても新幹線が停止するまで約3800メートル進んでしまいます。 JR東日本によりますと、現在の「早期地震検知システム」では、地震検知してから送電を停止させ、非常ブレーキをかけるまで平均3.9秒かかっていて、それが2.6秒短縮されるということです。このシステム改良によって、送電が停止されるまでの時間が約1.3秒となった場合、現在よりも約230メートル手前で停止できるということです。
■システム改良以外にも、高架橋耐震対策、逸脱防止対策など複数の地震対策で安全性向上へ
このシステム改良による、早く新幹線を緊急停止させる仕組みは、2024年3月から運用が開始されます。またJR東日本では、新幹線をいかに早く止めるかだけでなく、高架橋の耐震対策や地震に強い電柱への切り替えなども引き続き進めています。