《今季は1イニングあたり5200万円》楽天を電撃退団の田中将大、活躍に見合った年俸はいくら?「年俸2億円なら先発として80イニング以上」が目安となる理由
年俸はいくらが“適正”なのか──。球界ではオフの契約更改が続いているが、日米通算200勝に3勝と迫る田中将大(36)が楽天から自由契約となるニュースが飛び込んできた。今季は納得のいく投球ができないままオフを迎えており、新天地での再起を模索することになる。スポーツ紙デスクが言う。 【大図解】今季、一軍登板した全投手348人の「1イニングあたりの年俸」完全ランキング。楽天・田中将大はワースト4位に
「田中の年俸(推定額、以下同)は2億6000万円。球団は減額制限(年俸1億円超えは40%)を超える年俸を提示したことで、田中が自由契約を希望したようだ。昨年10月に右肘のクリーニング手術を受けた影響から、今季は一軍で初めて登板するのが9月28日になった。5回4失点で敗戦投手となり、一軍登板はこの1試合だけだった」 先発要員が足りないセ・リーグのヤクルトはじめ、DeNA、中日などに獲得の可能性があるという報道が目立つものの、移籍先で年俸に見合う活躍をすることができるのか。
今季は投手全体でワースト4位、先発ではワースト1位
プロ野球を各種データから分析した『データ・ボール』などの著書があるライター・広尾晃氏協力のもと、本誌・週刊ポストは今季一軍で登板した投手348人のデータを解析。各選手の年俸と成績をもとに、年俸に見合った活躍をできているか否か、その“コストパフォーマンス”を算出した。投手については「登板1イニングあたりの年俸」を計算してランキング化している。 年俸2億6000万円の田中は投手部門でワースト4位に。唯一の一軍登板だったオリックス戦は5イニングを投げて6安打1三振2四球4失点での敗戦投手となっており、「登板1イニングあたり5200万円」という数字になっていた。広尾氏が言う。 「登板1イニングあたりのコストを計算する形式では、投球イニングが多くなる先発投手のコスパがよくなる傾向が生じ、ワースト10には軒並み救援投手がランクインします。ただし、今季は唯一、先発投手として田中がワースト4位に入りました。これは異例のことです」 全登板数の50%以上を先発で投げた12球団の投手に限って見ていくと、ワースト1位が田中になる。先発のワースト2位は鍵谷陽平(日本ハム・年俸1000万円、1イニングあたり1500.2万円=投手全体でワースト12位)、先発ワースト3位の仲地礼亜(中日・年俸1500万円、同1500.0万円=同13位)と続き、田中のコスパの悪さは際立ってしまっている。