「熊本警察のマツモト」名乗る男が18回の振り込みを指示 総額1億4040万円の特殊詐欺 被害額は県内で過去最高 秋田
秋田県内に帰省していた東京都練馬区に住む60代女性が特殊詐欺被害に遭い、1億4040万円をだましとられていたことが分かりました。 秋田県警組織犯罪対策課によりますと、この女性が実家のある秋田県内に帰省中だった9月12日、自身の携帯電話に「携帯電話が詐欺に利用されている」などの内容のショートメールが届きました。女性がメールにあった電話番号へ連絡すると、電話会社をかたる女から「熊本であなたの免許証が使われて、携帯電話が不正に契約されている」と説明されました。 女の指示する番号へ電話したところ、「熊本警察のマツモト」を名乗る男から「あなたの免許証が使われて口座が作られ、詐欺被害に遭った人が30人いる」などと言われた後、SNSに誘導されました。さらに「詳しく調べる必要があるのでインターネットバンキングの口座を作ってもらう」などと言われ、居住する東京都内や移動先の長野県内で、指示された個人名義の口座などに計18回にわたって金を振り込んだということです。 その後不審に思った女性が11月6日に警視庁に相談したことで、特殊詐欺の被害が発覚したものです。女性が振り込んだ総額は1億4040万円に上り、秋田県内の特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺の被害額として過去最高額です。それまでは2023年10月の約1億3600万円が最高でした。 県警組織犯罪対策課は「警察が口座情報を聞いたり口座を開設させたり送金させたりすることはない。不安をあおられ発覚まで長い期間にわたり被害額が膨らむので、おかしいと思ったら24時間対応する県警や最寄りの警察署に相談してほしい」と呼びかけています。
IBC岩手放送