愛知県知事リコール署名偽造事件、事務局長の控訴棄却 名古屋高裁
2019年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展に端を発した大村秀章・愛知県知事の解職請求(リコール)署名偽造事件をめぐり、地方自治法違反の罪に問われたリコール運動団体事務局長の田中孝博被告(63)の控訴審判決が6日、名古屋高裁であった。杉山慎治裁判長は、懲役2年執行猶予4年とした一審・名古屋地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。 控訴審判決などによると、田中被告は20年10月下旬、被告の次男と広告関連会社元社長=いずれも有罪が確定=らと共謀し、佐賀市でアルバイトに愛知県内の有権者計71人の氏名を署名簿に書き写させて偽造した。田中被告は事務局長として署名偽造の進捗(しんちょく)状況を管理するなどした「首謀者」と認定されていた。 田中被告は控訴審判決後の朝日新聞の取材に対し、「最高裁まで闘いたい気持ちはあるが、弁護人と相談して決定したい」と話した。(渡辺杏果、高橋俊成)
朝日新聞社