善意のソファ撤去に賛否 バス停に代わりのベンチを設置
京浜急行黄金町駅(横浜市南区)前のバス停に置かれたソファの扱いが議論を呼んでいた問題で、横浜市は6月30日、ソファを撤去し、代わりとなるベンチを設置した。 以前設置されていた木製ベンチは、壊れて使えなくなっていたところ、5月下旬に撤去された。代わりに二つのソファが誰かによって置かれ、利用者からは「助かる」という声もあったが、横浜市南土木事務所は別の苦情を受け「通行者の安全性が確保できない」と、設置者に撤去を求める張り紙を掲示していた。
このことを伝える報道を受け、林文子横浜市長は6月9日の会見で「以前あった物も市が設置したものではない。年配の方が立って待っているのは辛いことがあるのではないかと思う。撤去すると市(所管課)が言っているが、果たしてこれでいいのかということは、私も疑問に思っていた」と話した。 検討後、市は6月27日にソファの撤去と新しい固定式ベンチの設置を決定。横浜市交通局の設置担当者によると、歩道の幅など条件のそろった市内のいくつかのほかのバス停でも、今後少しずつベンチを設置する予定があるという。 (齊藤真菜)