彼氏は35歳で「年収600万円」です。私も500万円ほどなので、結婚後は「パワーカップル」として暮らせますか? 上位何パーセントでしょうか?
夫婦共働きが当たり前となった現代、夫婦どちらも高年収を得ている「パワーカップル」が注目されています。テレビやニュースなどで取り上げられることも増え、憧れている人もいるのではないでしょうか。 ただ、一体どのくらいの年収があればパワーカップルに該当するのでしょうか。本記事では、パワーカップルの定義と年収の分布状況について解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
パワーカップルの定義は決まっていない
パワーカップルに、「夫婦で年収いくら以上」などの正式な定義はありません。ざっくりと、共働きで収入の高いカップルを指している言葉となっています。 ちなみに、機関によってはパワーカップルの定義づけがされており、ニッセイ基礎研究所は「夫婦それぞれの年収が700万円以上の世帯」、三菱総合研究所は「夫の年収が600万円以上、妻が400万円以上で、世帯年収1000万円以上」としています。 これらの定義にのっとると、夫年収600万円、妻年収500万円であれば、ニッセイ基礎研究所が定めるパワーカップルには該当しませんが、三菱総合研究所のパワーカップルには該当するということになります。
夫婦で年収1100万円は上位9.5%
厚生労働省の「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概要」によると、世帯年収1100万円は上位9.5%に該当します(図表1)。 平均は545万7000円、中央値は423万円であることからも、1100万円はパワーカップルに該当するか否かは別としても、高年収カップルであるといえるでしょう。
<図表1> 厚生労働省 2022(令和4)年国民生活基礎調査の概要
夫婦いずれも年収700万円以上は0.66%
夫婦いずれも年収700万円以上というニッセイ基礎研究所が定めるパワーカップルに該当する世帯は、2022年で37万世帯となっており、総世帯の0.66%、共働き世帯の2.25%というごく一部のようです。 国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の給与階級別分布をみると、男性で年収700万円超稼いでいる人の割合は23.9%、女性で4.8%、全体を平均すると15.7%となっています。女性が年収700万円以上となるには、男性よりもハードルが高いことがうかがえます。