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（ブルームバーグ）： 全国銀行資金決済ネットワーク（全銀ネット）は17日、第８次全銀システムへの刷新を2028年５月に先送りすると発表した。昨年10月に発生した「全国銀行データ通信システム」（全銀システム）の大規模障害の影響で当初計画から半年程度、後ろ倒しになる。

同日の理事会で決定した。発表によると、27年11月で稼働を終える予定だった現行の第７次全銀システムの稼働を延長して対応する。システム障害の再発を防止する観点から、移行時に現行システムと次期システムを並行稼働し、不具合が生じてもすぐに現行システムへの切り替えで業務の継続を図る。

全銀システムは1973年に稼働し、国内の預金取扱金融機関をほぼ網羅している。１営業日平均で約15兆円（2023年実績）の取り扱いがある日本の金融インフラの根幹だ。これまで大規模なシステム障害はなかったが、昨年10月に電文の送受信ができなくなる障害を起こし、送金と着金で計566万件に遅延などの影響が出た。

全国銀行協会の福留朗裕会長（三井住友銀行頭取）は17日の定例会見で、昨秋の障害について、「銀行界の代表として改めておわび申し上げる」と陳謝。その上で「新システムの稼働予定時期は後ろ倒しになるが、安心安全の確保を最優先にするとの方針に基づいて決めた」と述べた。

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